「Jetson AGX Xavier」レビュー(1) ロボットや自律機器の頭脳になるAIコンピュータの最新モデル「開封の儀」

NVIDIAの小型の最新AIコンピュータ「Jetson AGX Xavier」のレビュー連載の第一回。
ロボットやドローン、AGV(自動運搬車)などの自律型マシンや、モバイル型エッジコンピュータなどに、強力なGPUパワーを搭載できるのが、NVIDIA製のAIコンピュータ「Jetson AGX Xavier」(ジェットソンAGXエグゼビア)だ。手のひらサイズながら、最大32TOPSのパフォーマンスを発揮するとされている。それでいて消費電力は約10ワットと時計付きラジオ並みの低消費電力を達成している。

右が製品版の「Jetson AGX Xavier」。左(黒いボックス)が開発者向けにインタフェース等を実装した開発キット

ポップコーンを配達してくれる自動搬送車カーター。手のひらサイズのAIコンピュータ「Jetson AGX Xavier」(黒いボックス)がボディの中央付近に設置されているのが見える(NVIDIAの公式ブログより)。「Jetson AGX Xavier」の左には社員バッジもつけている

高性能、省電力、更にはGPUを搭載したAI演算処理が得意、それでいて小さいという特徴があるため、ロボット、医療やヘルスケア、監視カメラ、ウェアラブルデバイス、製造業、運搬、農業などでも利用が期待されている。

その「Jetson AGX Xavier」開発キットがロボスタ編集部に届いたので、デモプログラムや開発環境をチェックしたり、実際にできることを記事でお届けする予定なのでお楽しみに。その前にまずは開封の儀、さっそく開封してみた。

「Jetson AGX Xavier」開発キットは開発者向け製品なので、華美な梱包ではなく、質素な段ボール地の梱包で届く。


Jetson AGX Xavier 開封の儀

前述のように、「Jetson AGX Xavier」は手のひらサイズだが、高性能なAIコンピュータだ。開発キットは黒い箱型で、各種インタフェースが装備されていて、まさにコンピュータそのものに感じる。さっそく開梱してみよう。

開けてみるとJetson AGX Xavierの本体、黒いボックスがすっぽりと収まっていた。

内容物はこんな感じ。本体、電源ケーブルのセット、クイックスタートガイドとサポートガイド

本体の裏側。サイズ感もこんな感じ

インタフェース類。インタフェースとしてはこちらが背面で、USB-C、イーサネット、eSATA + USB3.1 Type A、HDMI、Micro SD/UFS、PCIe などが見える

左から Micro USB、Expansion Header、電源ランプ、USB-Cコネクタが並ぶ

クイックスタートガイドとサポートガイドが付属するが、詳しい技術的なことは、NVIDIAや技術者が共有している情報をネットから入手することになるだろう

次回からいよいよ「Jetson AGX Xavier」を触ってみようと思う。
お楽しみに!

【Jetson AGX Xavier の主な仕様】
GPU:512-core Volta GPU with Tensor Cores
CPU:8-core ARM v8.2 64-bit CPU, 8MB L2 + 4MB L3
Memory:16GB 256-Bit LPDDR4x | 137GB/s
Storage:32GB eMMC 5.1
DL Accelerator:(2x) NVDLA Engines*
Vision Accelerator:7-way VLIW Vision Processor*
Encoder/Decoder:(2x) 4Kp60 | HEVC/(2x) 4Kp60 | 12-Bit Support
Size:105 mm x 105 mm
Deployment:Module (Jetson AGX Xavier)


【開発キットの主な仕様】
Developer Kit I/Os: Jetson AGX Xavier Module Interface
PCIe X16: x8 PCIe Gen4/x8 SLVS-EC
RJ45: Gigabit Ethernet
USB-C: 2x USB 3.1, DP (Optional), PD (Optional) Close-System Debug and Flashing Support on 1 Port
Camera Connector: (16x) CSI-2 Lanes
M.2 Key M: NVMe
M.2 Key E: PCIe x1 + USB 2.0 + UART (for Wi-Fi/LTE) / I2S / PCM
40-Pin Header: UART + SPI + CAN + I2C + I2S + DMIC + GPIOs
HD Audio Header: High-Definition Audio
eSATAp + USB3.0 Type A: SATA Through PCIe x1 Bridge (PD + Data for 2.5-inch SATA) + USB 3.0
HDMI Type A/eDP/DP: HDMI 2.0, eDP 1.2a, DP 1.4
usD/UFS Card Socket: SD/UFS

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ロボスタ編集部

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