約6割がAIによる暮らしの利便性向上を期待、半数以上が案内・警備ロボットに不安感 ジャストシステム調査

ジャストシステムが運営する、マーケティングリサーチに関する情報サイト「Marketing Research Camp(マーケティング・リサーチ・キャンプ)」では、「人工知能(AI)&ロボット月次定点調査」を全国の17歳から69歳の男女1,100名を対象に、毎月1回実施している。

この度、2018年1年間の調査データをまとめて分析し、その内容を「人工知能(AI)&ロボット月次定点調査~2018年総集編 【トレンド版】」として発表した。

調査結果では、約6割がAIによる「暮らしの利便性向上」を期待、4割近くが「AI家電」の購入に前向き、約5割が「AIサービス利用時の個人情報提供に抵抗感」などといった結果を発表している。アンケート結果は以下のとおり。


約6割がAIによる「暮らしの利便性向上」を期待(2018年1月度調査)

AIの発達による「暮らしの利便性向上」について、「期待している」人は60.7%、「どちらともいえない」と思う人は23.3%、「期待していない」人は12.9%。「期待している」人の割合について年代別に見てみると、10代(61.0%)、20代(64.0%)、30代(59.0%)、40代(57.0%)、50代(63.0%)、60代(60.0%)で、いずれの世代でも6割前後の人が期待している。




4割近くが「AI家電」の購入に前向き(2018年11月度調査)

AIを活用して家事の自動化やさまざまな情報提供により、時短や省エネにもつながる「AI家電」について、「ぜひ購入したい」人は10.1%、「興味があり、購入を検討したい」人は26.8%で、合計すると36.9%の人が購入に前向きであるそうだ。また、「興味はあるが、購入したいとは思わない」人は25.0%、「興味がない」人は21.6%、すでに「所有している」人は4.5%という結果に。


AIによる「医療費負担の軽減」と「診断精度の向上」を期待(2018年9月度調査)

医療現場でのAI活用に「期待している」人に対して、AI活用により早期に実現してほしいことを聞いたところ、最も多くの人から挙がったのは「医療費の負担軽減」(42.6%)、次に「診断精度の向上」(38.4%)、そいて「診断スピードの向上」(34.9%)となった。


約7割が、AIにより、「将来、コンビニエンスストアは無人店舗化する」(2018年2月度調査)

将来、「AIやロボットの導入により、無人店舗化すると思う」店舗の種類を聞いたところ、多くの人が挙げたのは「レンタルDVD・CD店」(74.5%)、次いで「宝くじ販売店」(73.0%)、「チケット販売店」(72.6%)となった。「コンビニエンスストア」については、68.2%の人が「無人店舗化する」と答えており、60代に限っては、74.5%がそのように回答した。


半数以上が、「施設案内・警備ロボットに不安感」(2018年10月度調査)

東京都が、2018年12月より都営地下鉄の駅で施設案内ロボットと警備ロボットの実証実験を開始しているが、施設案内・警備ロボットの活用について「期待している」人は28.5%。一方、「期待しているが、やや不安もある」人は34.9%、「期待しているが、不安の方が大きい」人は12.5%、「不安を感じる」人は8.9%、合計して56.3%の人が、不安を感じていた。


約7割が「AIで、労働生産性は上がる」(2018年8月度調査)

AIの導入や活用により、企業における「労働生産性は上がる」と考えている人は67.4%。「労働生産性は変わらない」と考えている人は9.5%、「労働生産性は下がる」と考えている人は4.7%、「よくわからない」人は18.5%だった。男女別に見てみると、「労働生産性は上がる」と考えている男性が71.8%に対し、女性は63.1%と男女でやや開きがあった。


「Google Home」と「Amazon Echo」の所有率は同程度(2018年9月度調査)

AIスピーカーを知っている人のうち、「Google Home(Home Mini)」を所有している人は7.1%、「Clova Wave(Friends/Friends mini)」は4.1%、「Amazon Echo(Echo Plus/Echo Dot/Echo Spot)」は7.2%という結果に。いずれも所有率は増加しており、「Google Home(Home Mini)」と「Amazon Echo(Echo Plus/Echo Dot/Echo Spot)」の所有率は同程度であることがわかったそうだ。


■約5割が、「AIサービス利用時の個人情報提供に抵抗感(2018年8月度調査)」

AIアシスタントやAIスピーカーなどから「個人情報」が収集され、クラウド上などに蓄積されていくことへの懸念について報道がなされており、AIを活用した機器やサービスを利用する際の個人情報提供について考えを聞いたところ、47.4%が「AIへの個人情報提供に不安を感じるし、サービス利用のためとはいえ、提供に抵抗がある」と答えた。一方、「AIへの個人情報提供に不安も感じないし、サービス利用のためなら提供に抵抗はない」人は6.0%で、2017年9月度調査(7.5%)した数値から減少している。


■AIへの期待感が高まった理由は、「その進歩に驚いたから」

AIが自分の仕事や生活にもたらす将来的な可能性について、「2017年と比べて期待が高まった」と答えた人は62.8%。その理由を聞いたところ、「テレビ番組や書籍などで、AIの進歩に驚いたから」が最も多く、次に「テレビ番組や書籍などで、AIに対する理解が深まったから」そして「店頭でAI関連商品・サービスに触れる機会が増え、進歩に驚いたから」となった。


他にもレポートには、「AI翻訳機の認知、利用状況は?」「病院でのロボット活用に期待することは?」「AIやロボットで人材不足は解消すると思う?」といった情報も収録されている。レポートは公式サイトから無料でダウンロードすることができる。

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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