外壁タイルの剥離診断はロボット「ブルークローラー」におまかせ 東京ガスESが外壁診断サービス

東京ガスエンジニアリングソリューションズは、マンションやビルなどの建物の外壁タイルの剥離状態を診断するロボット「ブルークローラー」を東京理学検査と共同で開発し、外壁診断サービスとして提供することを発表した。

これまで外壁タイル剥離の点検は、ゴンドラや足場を用いて建築仕上診断技術者による打音検査で行われていた。しかし、この方法は、安全確保、居住者のプライバシーの懸念、高額の検査費用といった課題を持つ。

また2008年、建築基準法における「特殊建築物の定期調査」において、マンションやビルなどの建物の「外壁タイル剥離」の診断が義務化されたが、タイルが剥離して起こる事故は継続して社会問題として取り上げられており、今後は、より安価で高精度な点検と診断が望まれている。

今回、両社が共同開発した外壁タイル剥離自動診断装置「ブルークローラー」は、屋上から垂らしたロープを伝って、建物の壁面を移動しながら建築仕上診断技術者の操作による打音検査で外壁タイルの状態を診断することが可能。

このロボットは、遠隔地(地上)によるコントローラーで操作が行われている。ロボットには、打診棒アームが搭載されて(750mm)おり、横移動や下向き検査を行うことができる。操作をする有資格者は、横移動させて発生した音をロボットに搭載されたマイクを通じて剥離の状態かそうでないかを確認する。




■作業の流れ


剥離しているかを判断するのは建築仕上診断技術者だが、操縦者が技術者としてロボットを活用することによって外壁の劣化診断を手軽に低コストで行うことができるようになることが期待されている。

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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