デロイト トーマツ グループは、テクノロジー・メディア・通信(TMT)業界における日本オリジナルの考察・分析を加えたレポート「TMT Predictions 2019 日本版」を本日、発行したことを発表した。これは海外のデロイト グローバルが予測したグローバルトレンドのレポート「TMT Predictions」をもとにしたもの。
「TMT Predictions 2019 日本版」は、グローバルで発表した5G、AI、スマートスピーカー、eスポーツ量子コンピュータなどに関する10の業界予測に対して、各分野の日本の専門家が日本企業として変化にどう対処し、どう対応すべきかを「日本の視点」として解説している。
5G:共創による新しい市場作り
同レポートによれば、
として、5Gではグローバルで端末の販売規模が2019年には100万台超、2020年までには1,500~2,000万台に伸びると推計している。日本においての5G浸透には「5G価値の消費者実感」「端末の低コスト化」「通信事業者の設備投資負荷」のハードルがあり、日本における5G浸透に向けては共同事業による仕掛けづくりがポイントとなる、とした。
5G レポート
AI:日本におけるAIの「民主化」
グローバルでは2020年までにAIソフトウエア使用企業におけるAI統合型エンタープライズソフトウエアサービスの普及率は87%、クラウドベースAI開発サービスの利用は83%まで増加すると予測し、AIの利用が一般企業にも拡大する「AIの民主化」が進むと想定。しかし日本における「AIの民主化」には「日本語」「実用性」「データガバナンス」の3つのハードルがある。同レポートでは課題を乗り越え日本はどう「民主化」を進めるべきか解説している。
AI レポート
スマートスピーカー:日本におけるスマートスピーカーの現状と今後の課題
スマートスピーカーの動向と予測にについても詳しく言及している。
としている。
グローバルにおけるスマートスピーカーの2019年の市場規模は前年比63%増の70億ドルに拡大すると予測。日本においては2017年にスマートスピーカーの発売が開始されたが、認知度が60%に達するのに対し、普及率は現状3%程度にとどまる。しかし、5GサービスやIoTの進展に伴うインフラ面の高度化に加えて、いくつかの技術的なブレークスルーにより各家庭での導入は急速に進むと想定される。レポートでは、ブレークスルーのための技術的要件と普及期におけるビジネスの備えを解説している。
スマートスピーカー レポート
また日本独自のコンテンツとして、いま日本企業が取り組むべき4つのテーマ「APIエコノミー」「IoTの活用」「IoTのリスク対応」「ロボティクス」を取り上げ、世界の動向や日本における現状と対応策などについても解説している。
1. 5G:共創による新しい市場作り
2. Artificial Intelligence(AI):日本におけるAIの「民主化」
3. スマートスピーカー:日本におけるスマートスピーカーの現状と今後の課題
4. TVスポーツ/スポーツベッティング:スポーツベッティングによるスポーツ振興とアスリート支援への活用可能性
5. eスポーツ:eスポーツ市場の持続的成長に向けて
6. ラジオ:デジタルを活用したリスナー拡大と、音声領域での新たなビジネスモデル
7. 3Dプリンティング:国内量産現場での課題
8. 中国の通信環境:日本企業から見る中国データ経済圏の位置付け
9. 中国の半導体市場:市場展望と日本企業の戦い方
10. 量子コンピュータ: Next Technologyに向けて日本企業が取り組むべきこと
(日本独自トピックス)
11. APIエコノミー:企業の競争力の源泉となるAPIマネジメント力
12. IoT活用における課題と処方箋:実証実験の壁を越えるには
13. IoTが企業にもたらすリスク:DXに潜むセキュリティ脅威と機器設計段階からの対策
14. ロボティクス:ロボティクスオートメーションの進化
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山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。