WILLERS、自動運転サービス商用化目指し3年間の実証実験へ 日本は今秋開始を目指す
WILLERの100%子会社であるWILLERS PTE. LTD(シンガポール)は、シンガポール最大のカーシェアリング事業者であるCar Club Pte Ltd(CCPL社)とSingapore Technologies Engineering Ltd(STEL社)と自動運転の商用化に向けたコンソーシアムを本日設立し、商用化を目指した実証実験を開始することを発表した。今年の4月シンガポールに開園した国立公園「Jurong Lake Gardens(ジュロン・レイク・ガーデン)」において実証実験を6月中旬から開始するためにシンガポール国立公園局(National Parks)との準備を進めている。
今回の自動運転プロジェクトでは、自動運転技術を利用した運行サービスの商用化を目指して、実際に自動運転車両に乗車する利用者と他の公園来園者や近隣の人たちの自動運転に対する受容度や潜在ニーズの把握、アプリを利用したオンデマンド運行やサービスの改善点を洗い出す。各社の役割としては、WILLERSがビジネスデザインの企画及び運営を担い、CCPL社が運行オペレーションを、STEL社が自動運転制御技術と車両のメンテナンスを行う。ジェロン・レイク・ガーデンでは、6か月間の無償テスト運行の後、有償での商用運行を2年6か月行う予定。
「Jurong Lake Gardens(ジュロン・レイク・ガーデン)」は、シンガポール国立公園局が2019年4月27日に開園したシンガポールで3番目となる国立公園。湖を中心に約90ha(東京ドーム19個分)の広さがあり、レイクサイドガーデン、日本庭園と中国庭園、ガーデンプロムナードなどのエリアがある。
同プロジェクトでは、自動運転車がSMRT・Lakeside駅から公園南部にある駐車場までの約2.5キロを運行。アプリにより、基本運行ルート上の自分のいる場所から目的の場所までを選んで移動することができる。また、ジュロン・レイク・ガーデン以外にもシンガポール国内の2か所において、それぞれ違う目的を持った実証実験を年内に開始する予定。
実験車両は、Navya SAS社の電気自動車NAVYA ARMA。乗車定員は15名(座席数11)、車両重量は3,450kg。LiDAR(ライダー)のレーザー照射により周囲の障害物を検知して自動運転で運行する。手動で運転する場合は、ゲーム機のコントローラーを使うことでブレーキやアクセルなどの操作が可能だ。
WILLERSは、日本における自動運転の実証実験を今秋に開始できるように、これから関係各所との調整を進めていくとしている。
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