2019年5月20日、市場調査会社Canalysが全世界のスマートスピーカーについての調査結果を発表した。
2019年第1四半期、世界のスマートスピーカーは131%成長の2,070万台となる。そして国別では中国が全体の51%で首位に立つという。
国別統計
国別でみると中国は2019年第1四半期に前年同期比で500%近く成長し1,060万台に達した。結果、米国を抜いて世界最大のスマートスピーカー市場となった。中国の増加は、各ブランドが派手な販促キャンペーンでシェア獲得を進めたことによる。米国は2018年Q4の44%から2019年Q1で24%に相対的に低下した。
ブランド別統計
ブランド別の表も発表された。以下グラフにしたもので解説する。
出荷台数推移
ブランド別出荷台数ではAmazonがトップ、ついでGoogleとなった。しかし注目は中国勢だ。特にBaiduは去年ゼロから今年で一気に成長したことがわかる。Baiduは中国最大の娯楽番組のスポンサーとなり、番組でクーポンを大量に配布し、自社スマートスピーカーの拡販につなげたという。AlibabaとXiaomiも旧正月前後にセールを行い成長を維持した。
市場シェア推移
市場シェアを円グラフにすると、中国勢の3社が15%前後で僅差でシェア争いしていることがわかる。なお、このレポートではAppleはOhtes扱いとなっている。
Source:Canalys
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中橋 義博1970年生まれ。中央大学法学部法律学科卒。大学時代、月刊ASCII編集部でテクニカルライターとして働く。大学卒業後、国内生命保険会社本社において約6年間、保険支払業務システムの企画を担当。その後、ヤフー株式会社で約3年間、PCの検索サービス、モバイルディレクトリ検索サービスの立ち上げに携わる。同社退社後、オーバーチュア株式会社にてサービス立ち上げ前から1年半、サーチリスティングのエディトリアル、コンテントマッチ業務を担当する。2004年に世界初のモバイルリスティングを開始したサーチテリア株式会社を創業、同社代表取締役社長に就任。2011年にサーチテリア株式会社をGMOアドパートナーズ株式会社へ売却。GMOサーチテリア株式会社代表取締役社長、GMOモバイル株式会社取締役を歴任。2014年ロボットスタート株式会社を設立し、現在同社代表取締役社長。著書にダイヤモンド社「モバイルSEM―ケータイ・ビジネスの最先端マーケティング手法」がある。