【Adobe調査】米国音声市場、音声広告の信頼性が向上、音声コマースも可能性が見えてきた。
Adobe Digital Insights(ADI)が米国の音声サービスに関する調査結果を発表した。調査結果によれば、音声広告の信頼性が高まり、音声コマースが有望視されていることがわかったという。以下発表された資料の一部を紹介する。
スマートスピーカーでの音声広告
・スマートスピーカーユーザーの25%が音声広告を聴いたことがある。
・39%が音声広告によってものを購入したと回答。
・35%が無料サービスのための音声広告は公正なトレードオフと認識。
なお、音声広告を聞いたのは、音楽・Podcast再生中が20%、オンラインサーチ中が11%、ニュース再生中が9%だった。
スマートスピーカーの音声広告と他の広告フォーマットとの比較
・43%が、音声広告は他のフォーマットの広告よりも邪魔にならないと回答。
・42%が魅力的な音声広告を聴いたと回答。
これらの結果より、スマートスピーカーの音声広告はそれほど邪魔にならず、より魅力的であると次第に認識され始めていることがわかる。
音声アシスタントのユースケース
利用用途については、音楽、天気予報、面白い質問といったものが上位を占め、過去10ヶ月で大きな変動がなかった。
スマートスピーカーでの買い物
スマートスピーカーで買い物をするユーザーはまだ20%だが、音声を使用して定期的に使用される家庭用品を購入することに関心を示していることがわかった。
・42%が、音声ショッピングはコンピュータを使用するよりも簡単だと回答。
・61%が定期的に購入する家庭用品に音声を使うと回答。
スマートスピーカーで買い物するジャンル
音声ショッピングで買われるアイテムのジャンルは食料品31%、クリーニング用品24%が上位を占めた。
さまざまな製品に対する音声アシスタントの興味
スマートスピーカー以外にも音声アシスタントに関する興味が高まっていることがわかった。
・購入時に音声アシスタントが決定的な要素になると答えた製品は、
車 31%、音楽スピーカー 30%、テレビ 25%だった。
・スマホユーザーの28%は音声アシスタントは不可欠な機能と考えている。
・スマホユーザーの44%が少なくとも毎日音声アシスタントを使っている。
音声アシスタントの声
・ユーザーの32%は音声を有名人の声に変更したいと回答。
・変えたい声はドウェイン・ジョンソン、ウィル・スミス、アーノルド・シュワルツネッガーと続いた。
・若い世代はドウェイン・ジョンソン、古い世代はジョージ・クルーニーを好む傾向がある。
デフォルトで音声アシスタントは女性的または中立的な声だが、アンケートで望まれた声上位5人はすべて男性だったのが興味深い。
Source:CMO.com by Adobe
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中橋 義博1970年生まれ。中央大学法学部法律学科卒。大学時代、月刊ASCII編集部でテクニカルライターとして働く。大学卒業後、国内生命保険会社本社において約6年間、保険支払業務システムの企画を担当。その後、ヤフー株式会社で約3年間、PCの検索サービス、モバイルディレクトリ検索サービスの立ち上げに携わる。同社退社後、オーバーチュア株式会社にてサービス立ち上げ前から1年半、サーチリスティングのエディトリアル、コンテントマッチ業務を担当する。2004年に世界初のモバイルリスティングを開始したサーチテリア株式会社を創業、同社代表取締役社長に就任。2011年にサーチテリア株式会社をGMOアドパートナーズ株式会社へ売却。GMOサーチテリア株式会社代表取締役社長、GMOモバイル株式会社取締役を歴任。2014年ロボットスタート株式会社を設立し、現在同社代表取締役社長。著書にダイヤモンド社「モバイルSEM―ケータイ・ビジネスの最先端マーケティング手法」がある。