少子高齢化により労働人口が減少する見通しのなか、コールセンター業界では人材不足が深刻な課題となっており、限られた人的リソースで効率的な応対を行うことが求められている。
コールセンターでの定型的な応対業務の自動化には、従来からIVR(自動音声応答装置)が利用されているが、プッシュトーン型のIVRでは表現できる内容が限られ、メニュー拡張すると音声ガイダンスの時間が長くなるなど、自動化の範囲を大きく広げることが困難だ。その一方で、音声対話AI技術の進歩でスマートスピーカーやロボットなど「人と会話するシステム」の仕組みを活用して簡単なヒアリングや自動回答を行い、オペレーター業務の一部を代行するなどの新しい試みへのニーズが高まっている。
そこで、サービス型ITソリューションを提供するTIS株式会社は、同社の音声・対話AIサービス「COET(コエット)」のラインナップとして、音声対話AIを活用した月額課金型のクラウドサービス「電話自動応答サービス」を提供開始することを9月10日に発表した。(※冒頭の写真はイメージ)
同サービスは、株式会社コムデザインのクラウド型CTI「CT-e1/SaaS」と連携させてコールセンターや企業内ヘルプデスクに導入する月額課金型のクラウドサービスで、同社のチャットボットやスマートスピーカーの開発で培った自動対話や音声応答の技術を活用して、コールセンターなどの一次対応を音声対話AIに代行させることが可能となる。
▼「電話自動応答サービス」による一次対応の自動化イメージ
同社は、同サービスをコールセンターや企業内ヘルプデスク向けに展開していき、2021年までに200社への導入を目指すとしている。
なお、同サービスの無料説明会が2019年10月4日(金)15:30より開催予定だ。
「電話自動応答サービス」の概要
「電話自動応答サービス」は、多様な自動化パターンに対応でき、利用者のストレス軽減すると同時に、クラウドサービスとしての柔軟性をもつという特徴を持っている。標準機能を低価格で利用できるマルチテナント型プランと、機能やシステム構成のカスタマイズが可能な専有環境型プランで提供を行う。マルチテナント型プランは、申し込みから通常1~2週間で利用開始が可能だ。
多様な自動化パターンに対応
一次対応の様々なフローの自動化対応として、以下のような音声対話シナリオを簡単な操作で作成できる。
• 用件を聞いて適切な担当者に転送する
• 一問一答型FAQの回答を返す
• 利用者にいくつか質問をして簡単なトラブルシューティングを行う
利用者のストレス軽減
音声対話AIが人の言葉を聞き取るため、プッシュトーン型IVRでの「長いアナウンスを毎回聞かされる」「自分の用件がどのメニューにあたるかが分からない」といった問題点を軽減できる。また、「CT-e1/SaaS」との連携で、音声対話AIとプッシュトーンの相互切り替えや対話中の割り込みによるオペレーター転送、ボイスメール切り替えなどが行えるため、環境的に音声認識が難しい場合やFAQにない質問が出た場合でも、状況に応じた柔軟な対処が可能だ。
クラウドサービスとしての柔軟性
クラウドサービスのため、インターネット接続環境があれば、短期間で利用開始可能。また、回線数やコール数に応じた月額課金の価格体系により、「スモールスタートで効果を見ながら利用範囲を拡大する」「業務の繁閑に合わせて使用量を調整する」など、柔軟性の高い利用ができる。
提供価格
1) | マルチテナント型プラン(5回線/月間1,000コールの場合) ・初期費用:300,000円(税別) ・月額費用:125,000円(税別) ※オプション料金で回線数(5単位)、コール数(1,000単位)を追加可能。 ※上記は「電話自動応答サービス」と「CT-e1/SaaS」の自動応答用ライセンス費用を含む価格で、通常のCTI利用料や電話番号費用、電話料金、ユニバーサルサービス料は上記には含まれない。 |
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2) | 専有環境型プラン ・初期費用、月額費用は個別見積となっている |
https://www.tis.jp/service_solution/voice-ai/
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