2019国際ロボット展が2019年12月18〜21日に東京ビッグサイトで開催される。東京ビッグサイトは青海棟を中心に、西・南棟を使用する。青海棟と西・南棟は離れた場所にあるが、無料のシャトルバスを運行して結ぶ。
開催に先立ち、本日11月19日に報道関係社向け発表会が都内で開催された。
展示会では過去最大の637社が3060コマで出展し、産業用からサービス用まで最新のロボットが一堂に介するものになる。前回は2017年に開催、612社、2775コマの展示だったので規模は拡大している(13万人超が来場/海外から1万人弱)。今年で23回目。
サービスロボットゾーン 551コマ (前回比 18増)
特別企画ゾーン 130コマ (前回比 230増)
産業用ロボットは工場等で使用されているマニュピレータが主。清掃用、搬送用、警備用、案内用などは一般論の通りサービスロボットに分類しているが、それでもコマ数の割合は圧倒的に産業用ロボットが多い。
「ロボットが作る明日の世界」がテーマ
運営委員長の安川電機の小笠原氏は「ロボットはAI、IoTなどの最新技術の中心に位置づけられ、大きな盛り上がりを見せている。近い将来、ロボットと人は必ず共存、協働していくことは間違いない」とし、「今回の展示会では、WRS(World Robot Summit)のトライアル競技会やロボットアイデア甲子園も開催する」と語った。
続いて、日本ロボット工業会 事務局長の矢内氏が今回の国際ロボット展の概要と見どころを紹介した。
「ゾーン別では産業用ロボットのコマ数が圧倒的に多い。青海棟に「ロボットSIerゾーン」を設けているのでこちらも期待して欲しい。海外からの出展は16ヶ国、95社、389コマを予定している」とした。
なお今回、事務局ではロボットと人とが寄り添う様子を描いたイメージ動画も作成した。発表会で公開され、今後はテレビやウェブ広告などで配信していくという。
NEDOは11体のロボットの動体展示など
NEDOからはロボット・AI部の小林氏が登壇し、NEDOブースでの各種ロボット展示、講演会、WRSトライアル等を予定しているとのこと。
NEDOブースでは「ロボットがつくる明日の世界」をコンセプトに、ロボット11体を動体展示する。
デモは1日に2回行う予定。また、ロボット活用街市場化適用技術開発プロジェクトの最終フェーズとして移動型ロボットを展示する。なお、招待講演の講師は浅田稔氏。
26体もの最新ロボットを展示予定 都産技研
都産技研からは三尾氏が登壇した。
都産技研は中小企業とのサービスロボットの開発を2015年より行ってきた。34社と取り組みを行い、既に32社が完成し、実装の段階に入っているという。今回の国際ロボット展でその一部を展示する予定だ。
一部といっても25体、都産技研のものも加えると26体もの最新ロボットが見られる。以下がそのリスト。
また、イベント内で案内、清掃、運搬、警備ロボットを実装(実稼働)したいと語った。
展示する予定のロボットたち(一部紹介)
都産技研は自身で開発してきた自律移動型の案内ロボットは市場に投入できる段階に達しているとしている。現地で展示される予定なので、このロボットも見ることができる。
IRH2019(インターナショナルロボットハイスクール) 日本ロボット学会
最後は日本ロボット学会からは理事・事務局長の細田氏が登壇し、IRH2019(インターナショナルロボットハイスクール)を紹介した。
IRH2019は国内外の高校生を対象に実際のロボットに接することができる貴重な体験となり、次世代の工学者の育成に有用なプログラム。2013年より開催してきた。今回のロボット展でも実施され、現在参加者を募集中だ。
国際ロボット展特集 (ロボスタ)
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神崎 洋治神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。