NTT グループの AI最新技術をトヨタの自動車用 AI エージェントに展開 コンセプトカー「LQ」の車載AI「YUI」に技術提供

NTTの「インテリジェントマイク」「音声認識」「音声合成」技術と、NTTドコモが開発した「行動先読み」技術をトヨタ自動車が実施するコンセプトカー「LQ」の試乗会「トヨタ YUI プロジェクト TOURS 2020」の車載AIエージェントに展開する。NTTグループが発表した。


ユーザー、一人一人の嗜好や状態に合わせた移動体験の提供に貢献

「インテリジェントマイク」「音声認識」「音声合成」は、NTTが長年培ってきたAI技術を結集し、自動車内における背景音を抑えながら乗員の音声だけを抜き出し、深層学習を活用したDNN(Deep Neural Network)技術を駆使して、高い音声認識率および人の声に遜色ない合成音声を提供することができる。「インテリジェントマイク」は、現在国内外において、約800万台の自動車に展開している。

「行動先読み」はNTTグループのAI技術ブランド「corevo」のひとつで、ドコモが開発した「先読みエンジン」を活用して、日常の行動データからそのユーザの生活習慣や趣味・嗜好を学習することで行動を予測。ユーザに合った情報を適切なタイミングで提供することを可能にする。

「トヨタ YUI プロジェクト TOURS 2020」は、トヨタ自動車が人工知能や自動運転など、人に寄り添う新しいテクノロジーにより「新しい時代の愛車」を具現化したコンセプトカー「LQ」の試乗会。事前に公開されるスマートフォンアプリから趣味・嗜好を「YUI」に教えることで、ひとりひとりに最適化した「YUI」が搭載された「LQ」に試乗することができる。


トヨタ YUI プロジェクト TOURS 2020」公式サイトより引用

「YUI」はモビリティエキスパートとしてユーザー、一人一人に寄り添い、特別な移動体験を提供することを目的に開発されたAIエージェント。「YUI」は常にユーザーの表情や動作から感情や眠気などの状態を推定し、会話を中心としたコミュニケーションに加えて、覚醒・リラックス誘導機能付きシート・音楽・車内イルミネーション・空調・フレグランスなどの各種HMI(Human Machine Interface)を用いて働きかけ、安全・安心・快適な移動に貢献。また、シーンや嗜好に応じた音楽の選曲・再生や、興味のある話題や施設情報を提供することで移動自体を楽しむことをサポートする。


NTTの「インテリジェントマイク」「音声認識」「音声合成」、ドコモの「行動先読み」を「LQ」のAIエージェント「YUI」に提供。会話を中心とした「YUI」とのコミュニケーションに「インテリジェントマイク」「音声認識」「音声合成」技術、事前に公開されるスマートフォンアプリからユーザー、一人一人の趣味・嗜好を「YUI」に学習させることに「行動先読み」技術を使用する。なお、「LQ」の試乗拠点にはドコモが5G基地局を設置し、高速かつ安定した通信環境を提供する。

今後NTT、ドコモは様々なパートナーとのコラボレーションを通じ、コネクティッドカーや自動運転車など将来の自動車がより豊かな体験を提供できるような技術開発に取り組んでいくとしている。

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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