目の不自由な人達が「安心して街を歩けるように」することを目指し、「音の出る信号機」や、目の不自由な人の社会参加につながるアイテムをひとつでも増やすための基金を募るキャンペーン活動「ラジオ・チャリティ・ミュージックソン」が今年も開催される。今年で45回目となるこの活動は毎年11月1日〜翌年1月31日の期間に行われる。
募金は銀行振込、現金書留、JCBカードをはじめ、Amazon Alexa、仮想通貨(ビットコイン)、クリックするだけでセブン銀行から1円が寄付されるクリック募金等がある。今回はAlexaスキルで募金できるようになった。Amazon Alexaで募金する場合は「アレクサ、ニッポン放送ミュージックソンを開いて」と話しかけ、100円〜10万円の間の金額で指定する。
昭和50年からスタートした活動
この企画は1975年(昭和50年)、「音楽の力とラジオの力で何か社会に貢献できることをしたい」という想いからスタート。ラジオができることとして、ラジオ・フレンドリーな目の不自由な人達のためになることをしよう、というところから出発。(ミュージックソンという言葉は「音楽」とそれをかけながら24時間の放送ということからイメージされるマラソンを掛け合わせた造語。)
現在は募金だけでなく、目の不自由な人を中心に体の不自由な人々の理解の促進と思いやりの気持ちを育むことも目指している。
この募金キャンペーン期間の中でラジオ・チャリティ・ミュージックソンの中心となるのは、毎年クリスマスイブの正午から24時間行われる生放送の番組。通常の番組はすべて休止という編成を行っている。
これまで約45億円が寄せられた
現在、日本放送とKBCラジオ、STVラジオをはじめ、ラジオ福島、IBC福島放送、青森放送、和歌山放送、西日本放送、ニッポン放送を含め全国11局でキャンペーン・放送を実施している。
これまで45億8,147万8,178円の浄財が寄せられ、これを基金に全国で3,183基の「音の出る信号機」を設置したほか、「声の図書」 「立体コピー」などの視覚障害者(児)用教育機器を贈り、全国の各放送局でも「音の出る信号機」の他、盲導犬の育成や教育機器の補助など障害を持つ方の社会生活や子供達の教育支援となる助成をそれぞれの地区ごとに行っている。
首都圏の「音の出る信号機」の20%も、このニッポン放送でのキャンペーンに寄せられた浄財から生まれている。
しかし、「音の出る信号機」の老朽化とそれに伴う新信号機の設置のため、設置箇所は増えていかない。また「音の出る信号機」の他にも、近年増加する視覚障害者の事故を防ぐ様々なツールも生まれているが、まだ足りていない状況だという。
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山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。