5G向けボディシェアリング遠隔操作ロボットを国際ロボット展で動態展示 H2Lがドコモと共同開発
遠隔地に触覚を伝える技術の研究開発を行っているH2L株式会社は、手の動作を検出する技術と、多電極の電気刺激を腕に与えて触感を伝える2つの技術の研究開発を積み重ねており、特に、視覚や聴覚だけでなく触覚を含む身体感覚を伝達する技術「BodySharing」に強みを持っている。
同技術は、低遅延が特長の5Gと組み合わせることで、遠隔地にいる人の体験をリアルタイムに体験することができるなどの活用が期待されるとして、2019年1月9日に株式会社NTTドコモと業務提携し、同社が提供する「BodySharing技術」を活用して、共に5G時代における新たなサービスや利用シーンの協創に向けた取り組みを行うこととなった。
この提携を基に、同社は、2019年12月18日(水)〜21日(土)に東京ビックサイトで開催される「2019国際ロボット展」に出展。H2Lが保有するBodySharing Roboticsの技術と株式会社NTTドコモが2020年春に商用化をめざす、高速・低遅延などを特徴とする次世代の移動通信方式を用いて遠隔操作を行うもので、ロボットの動態展示を行う予定だ。
なお、同展示は、2020年春にドコモが商用化をめざす5Gでの利用を想定したもので、観光産業や、建設分野での応用を想定しており、総務省からNTTドコモが実施主体として請け負った令和元年度「屋外において複数基地局、複数端末の環境下で平均4-8Gbpsの超高速通信を可能とする第5世代移動通信システムの技術的条件等に関する調査検討の請負」として実施される。
BodySharingについて
“BodySharing (体験共有)”とは、キャラクターの身体、ロボットの身体や、人の身体と、ユーザの様々な感覚を相互共有することで、ここでいう感覚とは、視覚や聴覚だけでなく、身体の位置覚、重量覚や抵抗覚など様々な感覚を指している。近年、同技術に統括される多種多様なテクノロジーが研究されており、リモートワークシステムやテレイグジスタンスなどもこの事例となる。
BodySharing の特徴
一方向だけの操作ではなく双方向の情報共有にあり、例えば、人とロボットが双方で物品運搬の協調作業をしたり、遠隔地の人と人とが貴重な体験を身体的にも共有できる。また、同社は同技術の研究開発成果を応用し、手や腕の位置覚や重量覚を光学式筋変位センサーによって推定する“FirstVR” や、センシングに加えて電気刺激によって固有感覚を提示する“UnlimitedHand”などのハードウェアを提案し、同時にそれに付随する多数のソフトウェアを展開している。
■【動画】BodySharing技術とロボットの連携 ‐BodySharing技術によるロボット操作の様子“BodySharing Robotics”‐
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H2L株式会社