可搬重量約120kg ヴイストンの研究開発用台車ロボット「メカナムローバーG120」発売 国際ロボット展で展示
ヴイストンは好評発売中の研究開発用台車ロボット「メカナムローバー」を改良して進化させたニューモデル「メカナムローバーG120」を国際ロボット展で展示している。メカナムローバーの可搬重量は従来40㎏だったが、約120kgに強化した超大型モデルだ。駆動にメカナムを使用し、全方向に移動できる台車ロボット。その場所に留まったままクルクルと回ることもできる。
なお、可搬重量40㎏のメカナムローバーも2.0から2.1にアップデートされることが発表されている。
「メカナムローバーG120」は、メカナムローバーの車体構造をベースにしつつ、車輪・モーター・制御基板・筐体構造の全てを見直し、可搬重量120kg を実現したモンスターマシンだ。 超大型の機体でありながら、ArduinoIDE 対応、ROS 対応といった特徴はそのまま備えているため、様々な研究、開発用途に幅広く対応できる。受注生産品である同製品の実機は、12月22日まで開催されている「2019国際ロボット展」S3-07(共同出展:i-RooBO Network Forum内)のヴイストン株式会社ブースにて体験可能だ。
販売サイト:https://www.vstone.co.jp/robotshop/
同ロボットの主な特徴
大型のホイールやモーターを搭載することにより、可搬重量約120kgを実現した超大型の機体でありながら、四輪メカナムホイールによる全方向へ移動が可能だ。また、ROSメッセージ通信に対応しているため、ROSロボットとして幅広い活用ができる。そのほか、Arduino IDEを用いて制御プログラムが作成できるなどの特徴をもっている。
可搬重量約120kgを実現
大型のホイールやモーターを搭載することにより、シリーズ最大の可搬重量を実現。大型の筐体を実現するために車体構造やバッテリなどを見直し、これまでと変わらない可用性を目指している。社製研究開発用台車ロボットにおいても、可搬重量をより大型なものとしたいというリクエストを多くあがっている。今回のメカナムローバーG120はそれらニーズに応えるもので、これまでは不可能であった研究、開発プロジェクトを現実のものとした。
四輪メカナムホイールを搭載し、全方向へ移動が可能
超大型の機体でありながら、メカナムホイールによる全方向への移動が可能。最高速度は実測値で1.3m/sとし、様々な研究、開発用途に対応することができる。ステアリング機構を持たずに方向転換したり、機体の向きを変えずに真横に移動したりすることができるため、外部からの正確な位置制御が必要な用途などに特に適している。
有線 / 無線接続による制御
Wi-Fi / BLE / BluetoothClassic の3種の無線通信と、有線のUSBシリアル通信に対応しています。指定のコマンドを用いることで、PCやタブレットなど、様々なデバイスから制御することが可能だ。
ROSメッセージ通信でコントロール
ROSメッセージ通信に対応。ROSが動作するデバイスとWi-FiまたはUSBケーブルで接続することで、ROSを使った制御が可能となる。ROSメッセージ通信を使うことで、速度や旋回量の指令値を、わずか数行のコードで同ロボットに送信することができ、ROSロボットとして幅広い活用が可能。導入ドキュメントと以下のサンプルプログラムが付属するため、初心者でも、ROS環境で制御システムを作成し、簡単に動かすことができ、LRFなどのセンサを用いた高度な制御を、少ない開発負担で実装できる。
なお、ROSを動作させるデバイスは別途用意する必要があり、推奨するデバイスの動作環境は以下の通りだ。
・ゲームパッドからの操作 ・マウス(タッチパッド)からの操作 ・SLAM(gmapping) ・SLAM(cartographer) ・navigation
※同製品に含まれないライブラリなどのセットアップが追加で必要になる場合があります。
※SLAM、navigationを行うためにはLRFが必要です。LRFオプションのご利用が便利です。
【ROS使用時の推奨動作環境】
■【動画】【台車ロボット】研究開発用台車ロボットシリーズ ROS制御の様子
Arduino IDEでプログラム可能
制御ボードである「VS-WRC051」には、ESP32-WROOM-32マイコンが搭載。そのため、Arduino IDEを用いて同ロボットの制御プログラムを作成することができる。製品付属のライブラリには、モータ制御関数や通信関数が含まれているので、少ない開発負担で制御プログラムを作成することが可能だ。
(※VS-WRC051をArduino IDEを用いてプログラミングする場合、Arduino IDE 1.8.9以上が動作する環境が必要。)
専用の無線コントローラーで簡単操作
同製品に付属するゲームパッド型無線コントローラー「VS-C3」を使えば、PC等を接続しなくても、メカナムローバーG120を無線操縦でき、アナログスティックを使用すること、前後への移動や、回転させることも可能。手動操縦で動作させる際や、動作確認等に活用できる。
▼ 本体仕様
サイズ | W592×D497×H203 (mm) |
---|---|
積載重量 | 約120kg |
本体材質 | アルミニウム |
バッテリー | 24Vシール鉛バッテリー 312Wh |
駆動方式 | 四輪駆動メカナムホイール、サスペンション搭載 |
タイヤ直径 | 203mm |
モーター | DCモーター 70W×4 |
回転検出 | エンコーダー |
最高速度(実測値) | 1.3m/s |
制御基板 | VS-WRC051 |
SDK | VS-WRC051用 Arduinoライブラリ、ROSパッケージ |
収録サンプル | ・Arduinoライブラリ:車輪制御/エンコーダー読み取り 各種通信機能等 ・ROS用サンプルコード:ゲームパッドからの操作 マウス(タッチパッド)からの操作 SLAM(gmapping)/SLAM(cartographer) ※同製品に含まれないライブラリなどのセットアップが追加で必要になる場合がある。 |
インターフェース | USBシリアル、Wi-Fi、Bluetooth Classic、BLE |
付属品 | 充電器、無線操縦セット |
注文時オプション | レーザレンジファインダー 拡張機器用電源基板 Raspberry Pi 3B |
備考 | 同製品は屋内専用で、屋外での使用は想定していない。また、製品の仕様は予告なく変更となる場合がある。 |
▼ 販売について
・メカナムローバーG120 :オープン価格
・メカナムローバーG120用LRFオプション / 1式:100,000円(税別)
※機体周囲の障害物等を検知するLRFを取り付ける注文時オプション。
・メカナムローバーG120用Raspberry Pi3Bオプション / 1式:9,000円(税別)
※Raspberry Pi 3Bを取り付けて出荷する注文時オプション。
※拡張機器用電源基板オプションが別途必要。SDカードおよびOSイメージは付属しない。
・拡張機器用電源基板オプション / 1式:30,000円(税別)
※Raspberry Pi 3Bなどの拡張基板を搭載した際に、メカナムローバーG120本体のバッテリーから電源を供給する注文時オプション。Raspberry Pi3B搭載時には必須となる。
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