トヨタ自動車は「2019国際ロボット展」で、第3世代のヒューマノイドロボット「T-HR3」を使ったパフォーマンスのデモをステージで展示している。ステージには五輪パラの大会マスコットキャラクター型ロボット「ミライトワ」と「ソメイティ」も稼働展示。この「ミライトワ」と「ソメイティ」、目をただパチクリするだけのロボットだと思っていたら大間違い。デモでは「T-HR3」を含めた3体が連携し、テレプレゼンス型とマスタースレイブ型で動作するパフォーマンスが披露された(実際に生で見てみるとやっぱり面白い)。
ヒューマノイドロボット「T-HR3」とは
ヒューマノイドロボット「T-HR3」は自律動作とテレプレゼンス(遠隔操作)に対応しているアバターロボット。トヨタが開発したトルクサーボモジュールでトルク(力)を制御し、全身を自在に操るマスター操縦システム(遠隔操作)などを組み合わせた点が特徴的だ。
操縦者は「T-HR3」が持ったり握ったりする感覚を感じたり、外からの力を感じながら、操縦者は微妙な力加減を調整しながら、T-HR3を操作することができる。
「ミライトワ」と「ソメイティ」
トヨタ自動車ブースでは、ヒューマノイドロボット「T-HR3」に加えて、五輪パラの大会マスコットキャラクター型ロボット「ミライトワ」と「ソメイティ」も稼働展示されていた。よく見ると目をパチクリしたり、腕を動かしたり・・たしかにロボットだ。
いやいや実はデモでは、操縦者に合わせてヒューマノイドロボット「T-HR3」が緻密に動作するパフォーマンスだけでなく、「ミライトワ」と「ソメイティ」との遠隔操作も用意されていたのだ。
驚いたことに「ミライトワ」と「ソメイティ」はマスタースレイブで動作するだけでなく、右手は「ミライトワ」、左手は「ソメイティ」がマスターでお互いを動かす、といった遠隔連携も可能だ。
更には操縦者の動きに合わせて「T-HR3」と「ミライトワ」「ソメイティ」の3体が動くデモも披露された。
驚愕のパフォーマンス・デモを公開
デモ動画1
前回の国際ロボット展での展示から進化したポイントをT-HR3の動きに合わせて解説。
それが終わるといよいよパフォーマンス・デモ。出てきたのは柔らかなボール。操縦者はT-HR3が抱えたり、抱きしめたりするボールの柔らかさを感じることができることが示された。
次は迷路でボールを転がしてゴールに運ぶゲームに挑戦。ここではT-HR3に目隠しをする。T-HR3に目隠しをすると操縦者の視界も奪われるので、操縦者は手探りでボールを迷路のゴールに運ばなければいけない。
■動画
デモ動画2
T-HR3単独での最後のデモでは、遠隔操作でカクテル作りに挑戦。T-HR3はみごとバーテンダーになれるだろうか。
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デモ動画3
ここでデモに加わったのが五輪パラの大会マスコットキャラクター型ロボット「ミライトワ」と「ソメイティ」。それぞれがマスタースレイブ型で動作するデモに続き、両者がマスターとなって相互に腕を動かしたり、H-TR3を加えた3体で同じ遠隔動作をするパフォーマンスが披露される。
■動画
技術もさることながら、マスコットキャラクターまで、最新技術をしっかり投入してくるトヨタって、やっぱり凄い!