セキュリティカメラ映像からAIが危険を検知 京都の東寺で「炎」と「ナイフ」の検知デモを実施 MJIと日本防犯システムが開発

刃物を使用した路上での殺傷事件や、駅構内での暴力行為など日々の生活を脅かす犯罪が後を絶たない。
AI及びコミュニケーションロボットの開発を行う株式会社MJIは、このような現状を一刻も早く打破しようと、危険物や暴力行為、危険時の従業員の行動を検知するAI危険検知システム「&:」(アンド)を株式会社日本防犯システムと共同開発。2019年12月26日に京都の東寺にて、AI危険検知システムの有効性の確認を行うためのデモンストレーションを実施したことを発表した。

同システムは、不特定多数の人が出入りする場所・無人状態の店舗での放火、災害時における出火を一刻も早く検知し通知する。これは被害を最小限に抑えるために重要不可欠な要素だ。
なお、同社によると、システムの名称には、カメラに何かをプラスする意味での「and」。また、セキュリティレベルを高め、ユーザーを安心させる「安堵」の意味も込めている。

防犯カメラの設置

人・行動の検知の様子




デモンストレーションの概要

2019年12月26日 10:00〜13:00に、真言宗総本山 東寺【教王護国寺】にて行われた同デモンストレーションでは、不特定多数の参拝者が出入りする境内を想定し、AI危険検知システムと防犯カメラをプレハブに設置。参拝者同士のトラブル、境内の異変を検知し、警備におけるAI危険検知システムの有効性の確認を行った。なお、今回AIで検知する対象は「炎」「ナイフ」とした。
同社は、迅速な警報・通報により被害を最小限に防ぐために、更に精度を高め実用化に向けて今後も開発を続けていくと述べている。


デモンストレーション評価
ロウソクの炎を用意。小さな炎でかつ昼間の明るい時間帯でも検知することができた。これにより、境内の無人状態や松明などの炎が無い状態、また深夜帯でも炎の検知する可能性が高いと評価できる。
ナイフ ナイフは正しく検知することができなかったが、人の検知・ナイフによって脅された人の行動を検知。そのため、問題発生と認識し、スマートフォンへ危険検知のメールの送信が可能となった。



防犯カメラの映像とシステム

検知対象の炎の様子




AI危険検知システムとは

暴力行為やナイフなどの危険物、、危険時の従業員の行動を検知するAI危険検知システムが、該当者を検知、専用サーバーから同一システム内のレコーダーを経由し、店員へのアラーム通知やその場で警告音を鳴らすなど、暴力行為や危険行為に対し、いち早く対応することができるセキュリティシステムだ。

[AI]あらゆる暴力行為や危険物、危険時の行動を検知できるため、設置場所による変化にも対応する。
[通知機能]暴力行為や危険物、危険時の従業員の行動を検知した際は、あらゆる方法によって通知が可能なため、設置場所を選ばない。

【AI危険検知システムの活用シーン】

■路上での暴力行為、危険物所持の人物検知により、犯罪を未然に阻止
■乗客による駅員への暴力行為があった場合の、迅速な警報・通報による被害の縮小、再発防止
■コンビニや、スーパーでの危険物を使用した強盗犯罪を未然に阻止、また危険時の従業員の行動を検知、迅速な警報・通報による被害の縮小、再発防止
■学校内への乱入を未然に阻止
■警察所、交番への危険物持ち込みを未然に阻止
■放火・出火時の迅速な警報・通報による被害の縮小

暴力行為対策AIカメラシステム「&:」(アンド)のイメージ

【動画】AI危険検知システムの説明動画_jss mji20180904

ABOUT THE AUTHOR / 

ロボスタ編集部

ロボスタ編集部では、ロボット業界の最新ニュースや最新レポートなどをお届けします。是非ご注目ください。

PR

連載・コラム