自動運転AIの研究加速へ 世界最高水準を目指す ティアフォーと東大松尾豊教授の研究組織が協働
2020年2月21日
By ロボスタ編集部
株式会社ティアフォーは、東大の松尾豊氏の研究組織(以下「松尾研」)と株式会社IGPIビジネスアナリティクス&インテリジェンスとの間で、世界最高水準の自動運転AIの開発を目標とし、共同研究を開始した。
「認知」のためのAI技術に焦点
自動運転は「認知」「判断」「操作」を人間に代わってコンピュータが行う技術だ。同共同研究では「認知」のためのAI技術に焦点を絞り、各者のコア技術に立脚した共同研究を実施する。具体的には、ティアフォーが有する自動運転データセットを用いて、3次元空間の物体検出および物体追跡におけるディープラーニング技術の応用に取り組む予定だ。同社は、研究成果をAutowareに導入し、オープンソースソフトウェアとして一般公開する予定であり、同共同研究を通して自社の自動運転技術を強化するとともに、最先端のAI研究に取り組む産学連携体制の構築を目指すとしている。
ティアフォー 創業者の加藤真平(左)と東京大学 教授の松尾豊氏(右)
▼ それぞれの強み
ティアフォー | 世界初の自動運転用オープンソースソフトウェア「Autoware」の開発を主導するディープテック企業として知られている同社の技術は、国内外で数百社の企業に導入されている。 |
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松尾豊氏 | AIに関する先進的な知見・技術を有し、様々な分野におけるAI研究を推進するとともに、一般社団法人日本ディープラーニング協会の理事長として最先端のディープラーニング技術の産業応用にも取り組むなど、多方面で活躍されている。 |
BAI | 実際のビジネスにおけるAIの活用支援を通じて培った、AIとビジネスの知見を駆使し、AI時代の到来を見据えた戦略策定から変革まで、ビッグデータ解析からAIアルゴリズム開発までハンズオン支援を行っている。 |
ティアフォー 創業者兼CTO 加藤真平氏
日本のAI研究は世界に後れをとっており、人材も不足している。ティアフォーのAI技術もまだまだ改善が必要な状況にある。今後、ますます技術競争が激化する自動運転分野において、日本が世界と互角に渡り合うためには産学連携が鍵を握る。松尾豊教授とティアフォーが組むことで、日本から世界に技術発信できる産学連携体制の構築を先導していきたい
松尾豊氏
ディープラーニングはそれぞれの応用に特化したモデルが必要になり、その分野に対する深い知見こそが差別化要因になる。自動運転業界を代表するティアフォーが持つデータセットやソフトウェア技術を活かしたディープラーニングの研究には大きな価値があり、松尾研としても大変興味がある