「第2回 自動運転AIチャレンジ」制御部門の参加者を募集開始 自動運転のアルゴリズムを競う 自動車メーカー等が協賛

公益社団法人 自動車技術会は「第2回 自動運転AIチャレンジ 制御部門」の参加者を2020年3月2日より募集開始することを発表した。

同競技は第2回自動運転AIチャレンジ 制御部門の予選として行うもので、シミュレーション結果の上位8チーム(予定)が6月の本大会に進出する。


ランキング上位チームが本大会に進出可能

制御部門の参加者はまず経済産業省主催AIエッジコンテストに参加し、アルゴリズムのFPGAボード上での性能を競う。その競技の上位チームが、開発したアルゴリズムを自動運転プログラムに実装、デジタル地図作成やセンサーチューニングを行い、カート車両に搭載する。カート車両は、試験路にて各種設定された課題をクリアし、ゴール順位などを競う。

■参加者募集の流れ
3/2(月)
オフィシャルサイト上にて参加者募集開始
オフィシャルサイトでは競技シナリオの確認、チームエントリー(上限3名)が可能

3/6(金)
オフィシャルサイト上にてローカルシミュレータの配信を開始

4/6(月)
オンラインシミュレータ用のアカウントを発行・通知
オンラインシミュレータの稼働を開始し、コードの受付を開始(ランキングは随時更新)

4/17(金)
17時 オンラインシミュレータをクローズ・採点締切

4/下旬
ランキング確定(上位8チーム(予定)が6月の本大会に参加)

シミュレーションはAutowareで利用可能なオープンソースシミュレータ(LGSVL)をベースにシナリオを構築。以下の3シナリオでシミュレーションを実施する。

■アクセル制御(前方車両との車間距離維持)



自車の前方に出現する車両との5mの車間距離を一定時間以上維持する。

■路駐車両の回避



自車の前方の路肩に停車した車両との接近距離1.2mを目標として回避して走行した後、路駐車両前方のチェックポイントを既定の時間内に通過する。

■信号機認識、発進



夜間に雨と霧が発生している環境下で、信号機を認識する。信号の状況に応じて、停止線の手前0.5mを目標に停車して、青信号になってから3秒以内に発車する。


参加者は、ローカル環境で生成したコードについて、まずはローカルでシミュレーションを実施し、検証して改善を繰り返す。オンラインシミュレータ稼働開始後に、完成したコードをアップロードし、オンライン上のシミュレータの評価を受け、各シナリオで加点・減点・失格の判定の採点結果を合計した点数によってランキングが決定される。

推奨環境
◎Autoware推奨環境
 要素 推奨スペック
 OS Linux(Ubuntu16.04, 14.04)
 CPU Intel Corei7(8コア)
 メモリ 16GB 以上
 ストレージ SSD 30GB 以上
 GPU NVIDIA Geforce GTX 1080 以上(GPU実装のあるノードを使用する場合)
◎LGSVL推奨環境
 上記Autoware推奨環境と同等。
 Autowareと同時起動する場合はメモリ32GB以上、GPUはRTX2080以上推奨。
 *本シミュレータはWindows上でも動作するため、別途環境を用意しても良い。




自動車のメーカーや関連企業らが多数協賛

CASEと呼ばれる新たな技術領域が自動車業界の競争の中心となる中、AIやITの技術者が不足しており、自動車業界全体で急速に必要性が高まっている。今後の自動車業界を牽引する技術者の発掘・育成の為の新たな取り組みとして、自動運転におけるAI技術を競う国際的な大会を開催。産官学が協力して行うこの大会を起点に、自動車産業のさらなる発展に寄与する枠組みの構築を目指す。

なお、第2回自動運転AIチャレンジは下記のスポンサーの支援を得て開催する。

スポンサー
本田技研工業株式会社、トヨタ・リサーチ・インスティテュート・アドバンスト・デベロップメント株式会社、トヨタ自動車株式会社、株式会社SUBARU、マツダ株式会社、株式会社SIGNATE、株式会社センスタイムジャパン、愛知機械工業株式会社、学校法人 豊国学園、株式会社情報技研、株式会社デンソー、トヨタ車体株式会社、株式会社バーチャルメカニクス、アイシン精機株式会社、株式会社SOKEN、IPG Automotive株式会社、フタバ産業株式会社、アイシン・エィ・ダブリュ株式会社、株式会社ネットビジョン、いすゞ自動車株式会社、トヨタ紡織株式会社(2020年3月2日現在)

ABOUT THE AUTHOR / 

山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

PR

連載・コラム