NTTドコモが法人向け位置情報プラットフォーム「かんたん位置情報サービス」提供 見守りや盗難防止、車両の動態管理に

NTTドコモ(以下、ドコモ)は、LTEに対応した法人向けクラウド型位置情報プラットフォームサービス「かんたん位置情報サービス」の提供を2020年4月1日(水)より開始することを発表した。

同サービス開始に伴い、現在提供しているFOMA対応版の「かんたん位置情報サービス」は2020年3月31日をもって新規申込み受付を終了し、サービスは2022年3月31日に終了する。


人や物に装備して見守る法人向けのサービス

現在提供している「かんたん位置情報サービス」は、サーバや専用端末、地図データ、ユーザーインターフェースなどをパッケージしたクラウド型プラットフォームサービス。GPS端末を人やモノに装着して現在位置の検索をしたり、GPS端末のボタンを押したりすることで、かんたんに位置情報の通知ができるサービス。



新たに「位置情報サービス」を展開したいと考える法人を対象に、位置検索、タイマー通知、エリア通知など位置情報サービスを展開する上で必要な機能を用意して提供する。WebAPI連携機能を活用することで、法人のシステムとの連携や用途に合わせた独自のカスタマイズが可能。

今回新たに提供するLTE版では利用用途に合わせて選択できる2種類のサービスとして、人の見守りやモノの盗難防止などを想定した検索回数が少ないユーザー向けの「かんたん位置」と、車両の動態管理などを想定した検索回数が多いユーザー向けの「かんたん位置EX」を提供する。

■かんたん位置(人の見守りやモノの盗難防止など)
第三者検索:無制限
タイマー設定最小値: 1回/5分 送信間隔 随時
振動感知: 1回/5分 送信間隔 随時
外部デバイス連携など:不可

■かんたん位置EX(車両の動態管理など)
第三者検索: 無制限
タイマー設定最小値: 1回/20秒 送信間隔 1分
振動感知: 1回/2分送信間隔 随時
外部デバイス連携など: 可


人の見守りやモノの盗難防止などを想定した「かんたん位置」

かんたん位置では、バッテリータイプの専用端末が提供される。測位方式は、従来のGPSでの測位方法に加え、衛星測位システムの「みちびき」やGLONASS、BeiDou、Galileo、A-GPS、基地局測位が利用可能。測位間隔は最短約1分。主要機能は、GPSボタン押下通知、ディープスリープモード、電池残量低下通知、電源OFF通知、給電開始/終了通知など。防水・防塵性能はIP68。

動作環境は-20℃~+60℃



車両の動態管理などを想定した「かんたん位置EX」

かんたん位置EXではバッテリーレスタイプの専用端末が提供される。測位方式は、GPS、みちびき、GLONASS、BeiDou、Galileo、A-GPS、GNSSトラッキング。測位間隔は最短約20秒。主要機能は、リアルタイム第三者検索、エリアセンシング、タイマー通知、 電源ON通知、振動通知、遠隔ブザー、外部連携機能。今後利用の増加が予想される車両動態管理に関する機能拡充に対応している。防水・防塵はIP55だが、動作環境が-40℃~+80℃となっている。



下記、漁業や阪神鉄道に活用した例。

■「位置情報サービス」の活用イメージ

かんたん位置情報サービスには「イニシャル費用」とランニング費用が発生する。詳細は「ドコモのホームページ 法人のお客さま」のお問合せページから確認できる。

■イニシャル費用
初期登録費用:サーバへの設定費用
端末費用:バッテリータイプ、バッテリーレスタイプのいずれか
契約事務手数料:LTE回線契約時に必要な契約事務手数料
■ランニング費用
別途、サービス利用料、通信料金が発生する。詳細は全国のドコモ法人営業担当へお問合せ

ドコモは今後も、「位置情報ソリューション」のプラットフォーマーとして、位置情報を活用したビジネスのさらなる拡大や利用促進に取り組んでいくとしている。

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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