「外出自粛」により東京への流入が半減 AIが人流ビッグデータを解析した調査結果 3月の週末

株式会社unerry(ウネリー)は、同社のプラットフォームで保有する人流ビッグデータをAI解析することにより、東京都知事による先週末の「外出自粛」および「隣接4県からの移動自粛要請」(神奈川、千葉、埼玉、山梨)の影響がどのような形で出ているか調査を行ったことを発表した。(上の画像は2月1週目に渋谷に訪問した人の当日行動範囲)

結果、4県からの訪問が他県よりも抑えられ、「外出自粛」には一定の効果があったことがわかった。


最も流入が減ったのは神奈川県在住者の東京都内訪問

自粛要請対象であった3月28日、3月29日とその前週の比較により、どの県からの流入が抑制されたかの調査を行った。結果最も流入が減ったのは、神奈川県在住者の東京都内訪問(前週比約48.1%減)。次いで埼玉の44.5%減、千葉の42.5%減、山梨の34.3%減となった。また、4県以外からの流入抑制は27.6%減となり、隣接4県全てからの流入が大きく抑制された結果となった。


調査方法:Beacon Bankユーザーのうち各日100万人の位置情報データをサンプリング調査し解析。

渋谷の人流変化の調査では、渋谷区の各週末(土、日)の人流推移について、2月1週目(2/1,2/2)と比較すると、3月最終週は53.3%減と半減以下となり、特に減少が顕著に現れた。


渋谷の人流変化

また、渋谷駅周辺に訪問した人の同日行動範囲を詳細に見ていくと、駅周辺の人流集中の軽減が分かる。

■2月1週目に渋谷に訪問した人の当日行動範囲




■3月4週目に渋谷に訪問した人の当日行動範囲



これは、駅周辺の商業施設の休館の影響も考えられるという。さらに広域で見てみると、主要ターミナル駅や路線の利用も抑えられ他地域への立寄り・回遊も大きく抑制されたことが解析された。

株式会社unerryはビーコン等のセンサーが付加された街中のさまざまなモノを通じて消費者のリアル行動ビッグデータを捉え、科学し、事業化している。オフライン行動プラットフォーム「Beacon Bank」を運営し、「来店効果計測付き集客広告」、「店頭販促のデジタル化」「新たな店頭体験の創出」といった流通・小売業向け販促サービスの提供。既存にあるモノをIoT化することによる新サービスの開発。スマートシティ、Maasに向けた人流解析およびレコメンドエンジンの開発」を提供している。

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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