株式会社ホロラボと株式会社イトーキは、両社が共同開発を進める次世代遠隔コミュニケーションシステム「HOLO-COMMUNIATION」の「HoloLens2」と「Azure Kinect Developer Kit」(以下、Azure Kinect DK)対応版の提供を開始したことを発表した。
このシステムでは遠隔参加者の前に3Dセンサー(Azure Kinect Developer Kit)を設置。センサーにより取得された3D立体映像を「HoloLens2」にリアルタイムに出現させることで、音声やジェスチャーでコミュニケーションできる。
ホロラボは、2DによるWeb会議とは異なり、3D立体映像で遠隔参加者の存在を身近に感じることができる全く新しいスタイルのコミュニケーションシステムとして提案する。ホロラボとイトーキはリアルタイム人物3D立体映像の配信という最先端で全く新しいコミュニケーション スタイルのビジネスにおけるユースケースの発掘、活用事例の拡大と市場開拓を推進していく。
Mixed Realityテクノロジーにより高品質で臨場感のある投影を実現
HOLO-COMMUNIATIONは「HoloLens2」のMixed Realityテクノロジーにより高品質で臨場感のある3D立体映像を投影。中継サーバーにMicrosoft Azureクラウドサービスを採用しているため、場所を選ばずいつでも利用できる。また、映像の録画機能を搭載しているため、事前収録した録画映像も再生できる。
Azure Kinect DKには、Microsoft社のAIセンサー(1MPToF(Time-of-Flight)深度カメラ、7マイク アレイ、12MP RGB カメラ、IMU)が搭載されているため、これまでにないリッチな3D立体映像の配信、コミュニケーションが実現できる。
■HOLO-COMMUNICATION 紹介ムービー
・Azure Kinect DKを使った3D立体映像のリアルタイム配信(メッシュ生成した映像)
・HoloLens2のMixed Realityテクノロジーによる3D立体映像の臨場感のある投影
・Azure クラウドサービスを活用することで、場所を選ばずいつでも利用可能
・高性能な音声サービスを使用した遅延の少ない音声通信の実現
HOLO-COMMUNICATIONの提供形態は「システム一式」提供プランと「システム一式+開発パッケージ」提供プランの2つ。デジタルトランスフォーメーションや働き方改革に取り組むシステム導入を希望する企業と、自社のシステムに機能として組み込み活用したい開発会社へ提供する。
HOLO-COMMUNICATION システムを検証・デモ用途として導入を希望する企業向けのプラン。HoloLens2用 HOLO-COMMUNICATIONアプリケーションと配信PC用アプリケーション、各企業にAzure配信サーバーを提供(月単位)、必要なハードウェアの選定支援を行う。自社や業界内での3D立体映像のニーズ調査や自社サービスをこのシステムを利用して展示会で紹介したい企業を対象としている。(例:遠方勤務社員とのテレカンや、海外本社スタッフによる自社製品説明、等)
Azure Kinect DK及び、HoloLens 2のアプリケーション開発を行う企業向けのプラン。システム一式提供プランの内容(Azure配信サーバーの提供は年単位)に加えて、ホロラボが開発したHOLO-COMMUNICATION システムのHoloLens2用 Unitypackageが提供される。UnityプロジェクトにUnitypackageをインポートすることで自社アプリケーションに機能を組み込むことができる。3D立体映像配信機能を新規開発することなく活用できるため、アプリケーションのメインとなるコンテンツに注力した開発が可能。
(※システムを導入するにあたり必要となる機材(PC、HoloLens 2、Azure Kinect DK)の調達支援も行う。(機材購入費用は別途必要))
HOLO-COMMUNICATIONの推奨環境と推奨パソコン
HOLO-COMMUNICATION の重要なセンサーとなるAzure Kinect DKは、4KクラスのRGBカメラ映像と高解像度の深度情報など広帯域のデータをUSB伝送するため、ホストPCの選定が大きな課題となる。ホロラボは同社ノウハウを元にパソコン工房の協力を得て、コストパフォーマンスに優れた機材の選定、評価検証を実施。
OS: Windows 10 64bit(Version1903で動作確認)
CPU: Core i7 第7世代以降
メモリ: 16GB 以上
GPU: GeForce GTX970以降
推奨PCはユニットコムの「iiyama PC」ブランドの「SENSE∞」(センス インフィニティ)と「SOLUTION∞」(ソシューション インフィニティ)。パソコン工房は「HOLO-COMMUNICATION」のインタビューも行っている。
■HOLO-COMMUNICATION推奨パソコン ページ
URL
https://www.pc-koubou.jp/pc/holo_communication.php
■HOLO-COMMUNICATIONのインタビュー
URL
https://www.pc-koubou.jp/magazine/36336?utm_source=pc-koubou&utm_medium=ec&utm_campaign=news&utm_content=nonpay
今回の発表に伴い、イトーキ、日本マイクロソフト、ユニットコムから以下のコメントが届いている。
株式会社イトーキ
先端研究統括部長 大橋一広氏
株式会社ホロラボ様と共同で研究開発を進める「HOLO-COMMUNICATION」の、 Microsoft社のHoloLens2及び、Azure Kinect Developer Kit 対応版の発表を心より歓迎いたします。イトーキは、現実空間のオフィス開発と共に、IoT、AIを活用したデジタル空間とのシームレスなメディア環境をデザインしています。
ホロラボ様とメディア・コミュニケーション分野で連携を強化し、「働き方変革」の実現と、明日の「働く」をデザインしてまいります。
日本マイクロソフト株式会社
パートナー事業本部 ISVビジネス統括本部長 野中 智史氏
日本マイクロソフトは、この度株式会社ホロラボ様の次世代遠隔コミュニケーションシステム 「HOLO-COMMUNICATION」リリースを心より歓迎致します。新たにリリースされた Azure Kinect Developer Kit と HoloLens2を組み合わせ活用することで、良質な音声サービスと共にリアルタイム配信可能な臨場感のある3D立体映像を投影することができます。また Microsoft Azure をご採用いただくことで、インターネット経由での配信や事前収録した録画映像の再生に加えて、場所や時間の制約にとらわれないコミュニケーションをすることができるため、お客様それぞれのライフスタイルに合わせた柔軟な働き方が実現可能となります。
今後も日本マイクロソフトは、株式会社ホロラボ様との強固なパートナーシップを通じて、お客様のデジタルトランスフォーメーションの推進に貢献してまいります。
株式会社ユニットコム
代表取締役社長 端田 泰三氏
株式会社ユニットコムは、株式会社イトーキ様と株式会社ホロラボ様の「HOLO-COMMUNICATION」のリリースを心より歓迎致します。また推奨するパソコンとして弊社の「iiyama PC」をご採用いただきました事にお礼申し上げます。企業の働き方改革やグローバル化により遠隔コミュニケーションのニーズが高まる中、イトーキ様のオフィスソリューションに対するノウハウと、ホロラボ様の Mixed Reality(複合現実)とセンサーデバイスに対する高い技術力により開発された「HOLO-COMMUNICATION」は、新しいコミュニケーションの形を提供できるものと確信しております。
今後もユニットコムはイトーキ様とホロラボ様との連携により、「HOLO-COMMUNICATION」に最適なパソコンをご提供できるように注力してまいります。
HOLO-COMMUNICATIO
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山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。