ソフトバンクロボティクスは、コミュニケーションロボット「Pepper」アプリパートナーを表彰する「Partner Award 2019」の受賞企業を発表した。2019年度、一年間のPepper関連のアプリやシステムにおいて、評価が高い開発者を表彰するプログラムだ。なお今回は、新型コロナウィルスの感染拡大を防止するため、表彰式の開催は行われなかった(開催時期は未定)。
最もPepper事業に貢献した企業に授与される「Partner of the Year」はForex Robotics社が受賞。ロボットとIoTを絡めた先進的技術の共同研究や実証実験を行い、さらにコミュニティー向けのAI対話ワークショップを開催するなど、事業に幅広く貢献したことが評価された。今回は他に8つの賞が用意された。
ソフトバンクロボティクスは「今後もパートナーと共に、より多くのお客様にPepperを満足してもらえるよう取り組んでいく」とコメントしている。
「Partner Award 2019」は新たに3つのアワードが追加
「Partner Award 2019」では「Partner of the Year」と8つのアワードが用意されている。
最もPepper事業に貢献した企業に授与。
Best Market Award:
最もロボアプリマーケット for Bizで売上貢献した企業に授与。
Best Integrator Award:
最も多くのロボアプリを開発し、お客への納品実績No.1の企業に授与。
Best Solution Award:
お客の課題を解決し、創出した効果No.1の企業に授与。
Best UX Award:
Pepperならではのユーザ体験をデザインしたことにより創出した効果No.1の企業に授与。
Best Sales Award:
Pepper for Biz導入台数No.1の企業に授与。
Best Activity Award:
Pepper for Bizに関心のあるお客との商談実績No.1の企業に授与。
Best Developer Award:
自社ブログ等で多くの開発者向け記事を公開し、開発者コミュニティに貢献した企業に授与。
Special Award:
パートナー以外で弊社のロボットを活用し社会貢献などを積極的に活動した企業に授与。
「Partner of the Year」はForex Roboticsが受賞
Partner of the YearはForex Robotics株式会社が受賞。たくさんのお客にPepper for Biz 3.0の提案をした実績に加え、IoTなどを絡めた先進的技術の共同研究や実証実験、さらにコミュニティー向けのワークショップ開催など幅広く事業に貢献したことが評価された。
Forex Roboticsの高橋一行氏は次のようにコメントしている。
Best Activity Awardに続きPartner of the Yearという身に余る賞を頂き恐縮です。サポートいただいたソフトバンクロボティクスおよびソフトバンクの関係者の皆様に深く御礼申し上げます。 今回の受賞はマイグレーション案件に加え、コミュニティーリーダーとしてPepperを使った共同研究や実証実験のサポート、アトリエ秋葉原でのAndroid版Pepperを使ったAI対話ワークショップやイベント実施が評価いただいたと聞いております。 新年度は新型コロナウイルスの影響でオフラインの活動は自粛せざるを得ない状況ですが、この時代だからこそできるコミュニケーションロボットの在り方を皆さんと考えたいと思っておりますのでよろしくお願い致します。
「Best Market Award」
Best Market Awardは株式会社ロゴスが受賞。最も多くのロボアプリをマーケットでリリースしただけでなく、お客の期待に応えるため、頻繁にアップデートを重ねロボアプリの改善に務めた。またマーケットの事業にも貢献したことも評価された。
ロゴスの太田悠氏は次のようにコメントしている。
受賞させていただき光栄です。 2019年度は弊社アプリ「ロボレク」「ロボリハ 」「顔レコ」の新OSモデルや株式会社Ecold様と開発させていただいた療育施設様用アプリ「Smart動物Walk」「うたロボ」「Kid`s Hello」のリリースをさせていただきました。 PepperアプリがAndroid開発可能となり、開発できる幅が非常に広がり、バージョンアップもしやすい環境になったと感じております。 多くのお客様にPepper for Biz 3.0を体験いただきたいです。 Pepperで提供できるかぎり最善のサービスを模索するため引き続き、バージョンアップ、アプリリリースを高速で実行していきたいです。
「Best Integrator Award」
Best Integrator Awardは株式会社Happy Hackが受賞。業務系からエンタメ系まで幅広い分野で活用できるロボアプリを最も多く開発し、納品したことが評価された。また、同アワードには株式会社ロゴスがノミネートしている。
Happy Hackの三鍋洋司氏は次のようにコメントしている。
この度は、栄えあるBest Integrator Awardにお選び頂き、ありがとうございます。Best Integrator Awardは弊社には無縁のものかと考えておりましたので、授賞の連絡を頂きまして、ただただ驚いております。 2019年度に関しましては、カフェ、空港、電気屋、お土産屋、レンタカー屋、アトリエ、その他汎用アプリと様々な場所で働くPepperのアプリ開発に携わらせて頂きました。賞を頂いて思うことは、この栄誉はけっして弊社だけの成果ではないということです。これまでPepperを盛り上げようと頑張ってこられた皆様のお陰であると考えております。 今後も、多くの人との関わりを大切にし、皆様と一緒にPepperを盛り上げられるような、良い仕事が出来るように頑張っていきたいと思います。
「Best Solution Award」
Best Solution Awardはエクスウェア株式会社が受賞。これまでお客向けのソリューションとして導入されることが多かったPepperだが、24時間稼働する工場のスタッフ向けのソリューションとして提供し、お客からも高い満足度を得られたことが評価された。
エクスウェアはBest Market Awardの殿堂入り企業。Pepperでプレゼンテーションができるアプリ「ペップレ」の販売において3年連続で同アワードを受賞している。
エクスウェアの井川潤志氏は次のようにコメントしている。
このたびは、Best Solution Award賞をいただき、心より感謝申し上げます。 24時間稼働する工場での社員への連絡事項を味気ないメールや張り紙での周知ではなく、Pepperと弊社のアプリ「ペップレ」を利用し、楽しみながら視覚的に伝えることができることになったと、大変喜ばれました。今回、Pepperでの新たなニーズを掘り起こすことができたと考えており、今後24時間体制の工場や店舗運営の企業様へ、Pepperを活用したソリューション(課題解決)を提案していく予定です。 また、弊社の顔認証技術を活用しての更なる機能強化を図っていければと考えております。ありがとうございました。
「Best UX Award」
Best UX Awardは株式会社電通tempoが受賞。Pepperのキャラクターやロボットらしさを活かし、お客だけでなくメーカーにも喜んでもらえる楽しい店舗作りにふさわしい接客体験を実現したことが評価された。他のノミネート企業はForex Robotics、TBSテレビ、パラダイム。
株式会社電通tempoは次のようにコメントしている。
今回の受賞はPepperの魅力があったからこそ。本当にありがとうございました。流通小売業の最前線である「売り場」でのプロモーションを担う弊社の知見と、「愛らしいキャラクター」「双方向のコミュニケーション」「自分ゴト化しやすい自然な伝え方」ができるPepperの強みを活かした新しい事例がつくれました。 今後店頭でPepperは「新しいコミュニケーション型メディア」の一つとしてより活躍してくれることでしょう。 消費が冷え込む昨今ですが、Pepperと一緒に「お買い物で日本を元気に!」していきたいと思います。
「Best Sales Award」
Best Sales AwardはX-mov Japan株式会社が受賞。Pepper for Biz 3.0の提案のため、全国各地でたくさんのお客と商談し、最も多く案件を受注し、事業に大きく貢献したことが評価された。
Forex Robotics株式会社
株式会社ソフトウィング
エコー電子工業株式会社
株式会社システムトランジスタ
フューブライト・コミュニケーションズ株式会社
株式会社システナ
株式会社ロゴス
X-mov Japanの長安成暉氏は次のようにコメントしている。
多くのお客様とご商談を行い、最も多くの受注実績を上げたパートナー企業に与えられる Best Sales Award を受賞でき、大変光栄に思っています。ロボットは導入後のカスタマイズとサポートが活用の大きな鍵を握ります。従来よりPepperのロボアプリ開発に携わるパートナー企業として、これまでの知見や経験を活かし、日本全国のPepperオーナー様と共に新しい未来を歩んでいけるよう努めてまいります。
「Best Activity Award」
Best Activity AwardはForex Robotics株式会社が受賞。全国各地、様々な業界のお客とPepper for Biz 3.0の提案のため最も多くの商談をし、事業に大きく貢献したことが評価された。
株式会社ソフトウィング様
X-mov Japan株式会社
エコー電子工業株式会社
株式会社システムトランジスタ
フューブライト・コミュニケーションズ株式会社
株式会社システナ
株式会社ロゴス
Forex Roboticsの高橋一行は次のようにコメントしている。
今回Best Activity Award受賞という機会をいただき、誠にありがとうございます。2019年はAndroid版のPepper for Biz 3.0へのマイグレーション案件ということで、北陸、北関東、四国、沖縄のお客様の声を直接聞く機会がありました。 振り返るとITに詳しくないお客様が多い中、いかにPepperを活用いただけるかを考えながら提案していたと思います。 お客様との会話の中からお仕事かんたん生成3.0とオンライン動画との連携要望をいくつかいただき、動画再生アプリのフィールドテストを行うことができました。 今後もお客様の声を聴きながらアプリ開発できればと思っておりますので引き続きよろしくお願い致します。
「Best Developer Award」
Best Developer Awardは株式会社Happy Hackが受賞。まだ技術情報が少ないNAOqi 2.9に関するの技術記事をたくさん執筆し、Pepperの開発者コミュニティーに貢献したことが評価された。
Happy Hackの三鍋洋司氏は次のようにコメントしている。
Best Developer Awardを頂戴し誠にありがとうございます。Best Developer Awardはエンジニアとしては最も嬉しい賞の一つで、大変光栄に思っております。 弊社では、新人の研修も兼ねてPepper SDK for Androidのリファレンスを翻訳し、Qiitaにて公開を行っております。公開されている次期APIの情報なども御座いますので、ご興味ある方はQiitaで”QiSDKアップデート”をご検索ください。今後もAPIリファレンスの翻訳と共に、Pepperのアプリ開発で得られたノウハウなどを掲載する予定です。 引き続きエンジニアとして成長できるように、またより良いロボアプリを生み出せるように、皆様と一緒に切磋琢磨し、精進して参りたいと思います。
「Special Award」
Special Awardは日本サード・パーティ株式会社が受賞。NAOのプログラミング教室など積極的に教育の分野で活動したことが評価された。
日本サード・パーティの為田光昭氏は次のようにコメントしている。
この度は、Special Awardを頂戴しありがとうございました。 今年度から小学生でのプログラミング教育の必修化が注目を集めていますが中高、大学においても上位教育として関心が高くなっております。 ヒューマノイドロボットNAOを活用した教育はプログラミングの結果が動作として見えることやデザイン思考によるハッカソンを実施することで受講者に対してロボットやプログラミングに対する興味を持ってもらうことにより理解度の向上を促進することが可能です。 当社ではロボットを活用して学生や社会人に向けてプログラミング的思考を養う教育活動を通して、第4次産業革命やグローバル化に対応する人材を育成して参ります。
Forex Robotics:「Partner of the Year」と「Best Activity Award」を受賞。
ロゴス:「Best Market Award」を受賞。
Happy Hack:「Best Integrator Awardと「Best Developer Award」を受賞。
エクスウェア:「Best Solution Award」を受賞。
電通tempo:「Best UX Award」を受賞。
X-mov Japan:「Best Sales Award」を受賞。
日本サード・パーティ:「Special Award」を受賞。
「Partner Award 2019」
ABOUT THE AUTHOR /
山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。