アドバンテックやアドバンテックテクノロジーズは企業や公共・商業スペースなど人の集まるスペースにおける人の密集具合や移動、属性などをAI技術により検知・分析可能なソリューションとして「Advantech Video AI Counting」の国内発売を2020年5月26日に開始したことを発表した。
アドバンテックの「Video AI Counting」は予め組込まれたAIアルゴリズムによって、特定空間での人数、出入り、混雑状況、移動方向、身長などの情報をリアルタイムに検出する事が可能。人が集まるスペースでの密集・混雑状況のモニタリングや出入りの管理、導線・レイアウト改善の為の分析など、幅広い用途に活用できる。
アドバンテックテクノロジーズはアドバンテックグループの日本国内拠点として、アドバンテック製品の販売ならびに、医療設備、ロボット産業、設備産業などのインダストリアル向け電子機器のMade In Japan開発・製造サービス(DMS/ODM/EMS)を提供している。アドバンテックの日本法人であるアドバンテック株式会社もAIによる新型コロナウィルス感染防止ソリューションの販売を5月22日に開始しているため、記事ではそちらにも触れていく。
「UCAMシリーズ」と「USM-AIシリーズ」の他、パッケージ製品を用意
「Video AI Counting」ソリューションには、頭上から人数検知をするベーシックタイプ「UCAMシリーズ」と人体検知・顔認識するアドバンスタイプ「USM-AIシリーズ」が用意されている。
また、これら製品を利用したソリューションパッケージ製品として、新型コロナウィルス感染症対策など、今後高まるリスクマネジメントに活用できる「COVID-19感染抑制ソリューション」も提供する。
・サーモスキャン・システム(非接触 体温検温システム)
・感染者トラッキング(追跡)・システム
・混雑状況モニタリング・システム
・ソーシャルディスタンス モニタリング・システム
人物の「頭」をAI技術が高速・高精度に抽出して「人数」を計測
ベーシックタイプ「UCAMシリーズ」は、特定エリアでの人物の「頭」をAI技術にて高速・高精度に抽出し「人数」を計測するためのAIカメラ。通りがかるだけの人と入店者の数をAIによって区別・計測可能。収集されたデータはLAN経由(PoE)でコンピューターで解析できる。複数カメラの接続にも対応し、更にアドバンテックのIoTクラウドプラットフォーム「WISE-PaaS/ StoreBI Service」(I.App)を活用する事によって、優れた統計分析とダッシュボード表示が可能。
認証、性別・年齢の識別などが可能なアドバンスタイプ「USM」シリーズ
最新のインテル・エッジAIテクノロジーとアドバンテック社のAIアルゴリズムがあらかじめ搭載された、エッジAIコンピューター「USM-260」と「USM-600」は、IPカメラに接続する事によって、人の動きや姿勢・顔の解析が出来るようになり、移動追跡、待機列の分析、ヒートマップ、認証、性別・年齢の識別など行う事が可能。
コンパクトな設計と、8xUSB、2xLAN、4xCOM等の多様なI/O構成により、さまざまな周辺機器との接続を容易する。また、システム機能を拡張できるため、幅広い業種・業態の設置ニーズに対応する。監視カメラとの連動で24時間・365日の長期稼働を想定した設計のため、産業用オートメーションやプロセス制御の管理業務向け、
オンラインセミナーを毎週金曜日に開催中
アドバンテックはインテルやNVIDIA社と連携し、最新のAI技術を採用した産業用組込みAIソリューションをグローバルに展開している。アドバンテックテクノロジーズでは、日本の組込み・AIユーザーに向け、それら最新の商品説明や、「COVID-19感染抑制ソリューション」の紹介など、毎週金曜日にオンラインセミナー(ウェビナー)を開催している。
2回目:5月29日(金)
・COVID-19感染抑制ソリューション2
・産業向けカスタムタブレット
3回目:6月5日(金)
・COVID-19感染抑制ソリューション
・リモートからのエッジモニタリングソリューション(予定)
4回目:6月12日(金)
・エッジIoTデバイス・ソリューション(予定)
・最新x86・ARMボードソリューション(予定)
5回目:6月19日(金)
・COVID-19感染抑制ソリューション
AIによる顔検知機能とサーマル画像カメラを組み合わせた感染防止ソリューション
アドバンテック株式会社はAIによる顔検知機能とサーマル画像カメラを組み合わせた技術で、外来者の体表面温度のみを瞬時に非接触で測定し発熱者を自動的に通知、および、3Dカメラで密集度を測定し、感染防止ソリューションの販売を2020年5月22日に開始した。
この感染防止ソリューションは、下記の4つ。
AI技術による顔検知機能とサーマル画像カメラとを組み合わせたソリューションで外来発熱者のスクリーニングが行える。
2.密集度計測システム
AI技術による3Dカメラを使用した人計数で密集度を判定することができる。
3.ソーシャルディスタンス計測システム
密集度計測システムを応用する形で人と人との距離、ソーシャルでスタンスを判定することが出来る。(2020年6月に出荷開始予定)
4.感染者トラッキングシステム
外来発熱者スクリーニングシステムを応用する形で顔認識技術を組み合わせて、感染者の特定およびトラッキングを行うことが出来るシステム。(2020年7月に出荷開始予定)
外来者発熱スクリーニングシステムはマスクをしていても顔検知可能。コーヒーなどの発熱体を手にしていても顔部分の発熱を検知し、複数の来訪者があっても同時に検知できる。発熱来訪者が検知された場合は、アラートを通知する。
外来者発熱スクリーニングシステムは病院を始め、多数の人が集まる駅、空港、学校、ホテル、レストラン、ショッピングモール、工場、アミューズメントパーク、公共施設、イベント会場等多くの場所での利用が期待される。
■外来者発熱スクリーニングシステム デモ動画
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山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。