アバターロボット「Double 3」でオフィスツアーを実施 会社見学から面接までをリモートで可能に テックファームHD

ICTソリューション事業などを手掛けるテックファームホールディングスは、遠隔操作ロボット「Double 3」を導入することを発表した。

同社は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、全ての面接をオンラインに移行、求職者・面接官ともにリモートで行っている。オフィスを見学するツアーはこれまで、対面での実施が前提となっていたが、今回の遠隔操作ロボットの導入によってリモートで行えるようになる。会社見学~面接~内定~入社という一連の採用活動を完全にリモート化する考えだ。
ロボットの導入は6月初旬を予定し、オフィスツアーは求職者の希望に応じて随時開催するとしている。


遠隔操作ロボットによるバーチャルオフィスツアー

「Double 3」はインターネット経由で遠隔操作しながらビデオ通話状態でオフィスを移動できるDouble Roboticsのテレプレゼンスロボット。



オフィスツアーでは求職者と案内者は自宅などからリモートで参加可能。求職者は共有されたURLから簡単にビデオ通話に参加でき、ロボットと同じ視点でオフィスを見学できる。オフィスの案内者はPC画面上をクリックするだけでその場所までロボットが自動走行するため、説明や求職者とのコミュニケーションに集中できる。今後オフィスに出社する従業員が増えてきた場合は、ロボットに搭載されたディスプレイを通じて求職者と会話をすることも可能。




新型コロナウイルス感染拡大に対し、全ての面接をオンラインに移行

テックファームホールディングスでは新卒・中途採用ともに3年ほど前からWEB会議を取り入れ、主に国内の地方や海外在住の求職者・内定者との面接・コミュニケーション手段として活用していた。昨今の新型コロナウイルス感染拡大に対しては、全ての面接をオンラインに移行し、求職者・面接官ともにリモートで行っている。また、2020年5月以降に中途入社予定の新入社員については、PCを自宅に送付し、ガイダンスをオンラインで行うなど在宅のままで入社対応を行っている。

今回のロボット導入により、対面での実施が前提となっていたオフィスツアーもリモートで行えるようになり、会社見学~面接~内定~入社という一連の採用活動が完全にリモート化できる。これにより、採用計画・スケジュールに変更なく、例年通り積極採用を継続できるとする。また、今回の全社的な在宅勤務を通じた業務管理のノウハウを活用し、入社した後もスムーズなリモートワークができる体制が整うため、海外や地方在住で東京での勤務が難しい求職者がその土地を離れることなく就業可能。


採用活動を完全リモート化にし、積極採用を継続

新型コロナウイルス感染拡大に伴い、企業の採用活動に対して不安を抱えている求職者が多くいる。同社が聞き取りを行ったところ、新卒の学生からは「多くの企業で採用活動が中断し、先が見えない」「会社を見学したいが感染が心配でできない」といった声があがった。また、転職エージェントからは「対面での面接を嫌がる求職者がいる」「採用計画の縮小や中止などの事例が出ている」「内定取り消しも増加している」と報告を受けているという。

テックファームホールディングスは、こうした採用市場における不安に応えるため、採用活動の完全リモート化による積極採用の継続を宣言する。今回の導入も、来社はできなくてもオフィスの雰囲気をできるだけ伝えたいという思いによるもの。今後も求職者の安全と安心の確保に努めた採用活動を行っていくとしている。

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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