アバターロボット「ugo」のMira Roboticsが1.2億円の第三者割当増資を実施 引受先はビルメンの大成、三菱UFJキャピタルなど

アバターロボットの開発を手掛けるMira Robotics株式会社が、総額1.2億円の第三者割当増資を実施したことを発表した。
引受先は大成株式会社、三菱UFJキャピタル、MBC Shisaku。Mira Roboticsのシードラウンドでの累計調達額は1.6億円に達した。

Mira Roboticsは今回の増資により、次世代型アバターロボット 「ugo」(ユーゴー)を活用したビルメンテナンスサービスの提供および事業化に向けた開発に尽力し、人手不足が深刻な警備・清掃・点検業務で人とロボットの分業を推進していくことを狙うという。
今年2月から、Mira Roboticsと大成はアバターロボットを活用した警備ソリューションの開発に向けての資本業務提携をしていたが、今回の増資により、withコロナ対応や、労働集約型であったビルメンテナンス業務の改革などに向けてより本格的に乗り出した形だ。


Mira Roboticsの協業、調達戦略とは


Mira Roboticsは多様化する生活スタイルに合わせたロボティクスサービスとして、アバターロボットを中心に、ロボットインテリジェンスやクラウド連携プラットフォームを開発している会社だ。

同社が開発した「ugo」(ユーゴー)は2本のアームを持ち、遠隔操作とAI運用機能を併せ持ったアバターロボット。
便器の裏側などかがまないと清掃できないような場所への適用もしやすいようアーム、カメラ部の高さ調整可能な構造が大きな外面的特徴だ。
用途としては家事代行や、警備・清掃などのビルメンテナンス業務の省力化などへの適用が期待されている。

また、先日も「withコロナ」社会にむけ、UV-C(紫外線)照射による除菌機能を搭載したロボットハンドの搭載を発表し、話題を浴びていたので記憶に新しい読者も多いのではないだろうか。


一方、大成は清掃・警備・設備管理・建築等、建物・ビル周辺のサービス事業などを展開するビルメンテナンス会社。業界9位で、東南アジアを中心とした海外への進出や他社との業務提携による新サービスの開発に注力している会社だ。


自社で管理する品川シーズンテラスでのugoの実証実験は記憶に新しいが、今回の増資での協力関係の強化で、さらなる実証実験の推進や、東南アジアでのugoオペレーターの育成なども期待できるだろう。
今後もugoなどのソリューションの使用先との強い関係性を保ちながら機能をブラッシュアップしていくMira Roboticsに注目が集まりそうだ。

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梅田 正人

大手電機メーカーで生産技術系エンジニアとして勤務後、メディアアーティストのもとでアシスタントワークを続け、プロダクトデザイナーとして独立。その後、アビダルマ株式会社にてデザイナー、コミュニティマネージャー、コンサルタントとして勤務。 ソフトバンクロボティクスでのPepper事業立ち上げ時からコミュニティマネジメント業務のサポートに携わる。今後は活動の範囲をIoT分野にも広げていくにあたりロボットスタートの業務にも合流する。

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