建設現場のDX・自動化を目指す東京大学発スタートアップのARAV(アラヴ)株式会社は、株式会社富士建、ビスペル合同会社と共同で、油圧ショベルをインターネット経由でリアルタイムに遠隔操作する実証実験に成功、システムの事業化を開始したことを発表した。
遠隔操作装置「建機Webコントローラー」は、本体に通信用SIMを内蔵、インターネットに接続したノートパソコンかスマートフォンがあればどこからでも遠隔操作で油圧ショベルなどの建機を動かすことができる。建機のメーカーや機種を問わずに後付けで簡単に搭載が可能で、新型コロナウイルス感染拡大防止を目的とした建設現場のテレワーク化にも応用できる、としている。また、建設業における作業中の深刻な事故の抑止にもつながる可能性がある。
1000km離れた場所でも遠隔操作可能
実証実験では静岡県富士市に用意した1/14スケールモデルを用い、東京都、滋賀県、福岡県など、1000km離れた場所であってもリアルタイムに遠隔操作できることを確認。
その後、検証した要素技術を油圧ショベル実機に実装し、正常に動作することを確認。
ユーザー環境に応じて、3つの操作方法を選択可能
1.ノートパソコンからの操作
ノートパソコンを利用した操作は複数カメラの映像を見ながら作業できる。
2.スマートフォンからの操作
パソコンを用意することが難しい場合は、スマートフォンから操作できる。
3.簡易コントロールルームからの操作
簡易コントロールルームを構築することで、快適な環境で操作が可能。
共同実証実験パートナーを募集
建設業死亡者数は年間300名以上となり、全産業の3分の1を占めている。また、1990年以降、建設業の労働生産性は横ばいであり、現場の効率化が求められている。ARAVは建設現場のさらなる安全・効率化を目指すため、無人施工のための「建機Webコントローラー」を開発している。
ARAV株式会社は建設現場のDX・自動化の共同実証実験パートナーを募集している。
ARAV株式会社
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山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。