【北海道初】最先端の画像解析AI技術で街づくりを推進 来場者のカウント、属性・動線分析 ニューラルポケット×室蘭市

ニューラルポケット株式会社は、2020年6月3日、室蘭市での観光施設の集客力向上に向け、同社の画像解析AI技術を活用した、利用状況の可視化ソリューションの提供を開始したことを発表した。なお、今回のように、民間企業と市が連携してまちづくりにAIを活用するのは、北海道内では初の取り組みとなる。



国交省の地方再生モデル都市に選定

同市は、平成30年度より国土交通省の地方再生モデル都市に選定されている。これは、人口減少や地域経済縮小等の課題を抱える地方において、都市構造の再構築と地域の稼ぐ力の向上に取り組もうとする自治体を選定し、国においてハード・ソフト両面から重点的に支援する制度だ。同制度において、同市では、室蘭駅周辺地区を中心に地域資源を活かした官民連携による様々な取り組みを行っていくこととなり、この中で、同省が同取り組みを後押しするため室蘭市に対し集中的な支援の一環として、国の職員等によるハンズオン支援(専門家派遣)を実施。


画像や映像を解析する独自のAI技術を研究開発

同支援を介し、画像や映像を解析する独自のAI技術の研究開発と事業化を行っている同社が、地方再生モデル都市の事業地区である室蘭駅周辺地区をはじめとする室蘭市の賑わい創出に向け、同社保有の世界最先端のAI技術を活用していくことで、まちづくりを高度化し、社会貢献を図ることを目的に連携を開始した。

室蘭駅周辺地区(地方再生コンパクトシティ)/室蘭市の取り組み概要 室蘭市公式サイトより


AIが来訪者の人数をカウント、属性情報、動線の等を可視化

まず第一弾の取り組みとして、室蘭市にある「道の駅 みたら室蘭」にて、売り場や飲食スペースに配置したデジタルサイネージ型のカメラ筐体等を用いて、施設の来訪者の人数や属性情報、動線の取得・可視化を実施する。これらの解析結果を基に、より観光客のニーズにあわせた売り場設計や商品・飲食メニューの提供を行い、室蘭市の観光の魅力度のさらなる向上につなげていく。
今回の取り組みでは、設置するカメラ筐体で取得する映像については保存を行わず、映像から特徴量を抽出し、個人を特定できない抽象化されたデータに加工処理された後即時破棄する。また、同社や同市が保有する一切の個人情報との紐づけも行わない。施設の来訪者に対しては、IoT推進コンソーシアム、経済産業省及び総務省が策定している「カメラ画像利活用ガイドブックver2.0」に準拠した一般的な掲示を実施予定だ。

「カメラ画像利活用ガイドブックver2.0」についての参考サイト【経済産業省】
https://www.meti.go.jp/press/2019/05/20190517001/20190517001.html



今後の展開

今後は、同社として、室蘭市において「道の駅 みたら室蘭」およびその他観光施設における来訪車両の分析を通じた観光施策の向上に取り組むと同時に、観光振興以外のインフラ整備や福祉・交通分野での活動にも参画していく予定だ。より広範囲の市政に、AI技術を提供していくことで、街づくり・市政のさらなる高度化やSociety5.0の実現に貢献していくと述べている。

ABOUT THE AUTHOR / 

ロボスタ編集部

ロボスタ編集部では、ロボット業界の最新ニュースや最新レポートなどをお届けします。是非ご注目ください。

PR

連載・コラム