Pepperが運送事業者の点呼を支援 顔認証で本人確認や酒気帯びのチェックも 業務安全対策や運行管理補助に活用

トラック事業では、貨物自動車運送事業法等の規定により、運転者に対して、乗務前と乗務後の対面による点呼を行い運行の安全を確保することが義務付けられているが、近年の人手不足問題や働き方改革の推進による労働時間削減の施策等で、点呼業務の効率化やIoT化が求められている。

そこで、独立系システムインテグレーターとして、製品開発やサービスの開発を行う福島コンピューターシステム株式会社は、ソフトバンクロボティクスの人型ロボットPepperを使った点呼支援システム「まる点呼。」を、2020年6月5日にリリースした。
同システムは、運送業において、運行管理者の定常業務であり、負担の大きかった点呼業務をPepperが支援するというものだ。運行管理者の業務に費やす時間を軽減でき、また、運行管理者が基準とする判断のばらつきや単純ミスも防止可能。月額利用料金は98,000 円(税抜/Pepper for Biz月額レンタル料含む/貨物自動車運送事業者向け)となっている。





「まる点呼。」概要説明

同システムでは、安全規則第7条に則り点呼を行い、運行管理者の負担の大きかった本人確認や、免許証所持確認、アルコールチェックなどの点呼業務をPepperが支援する。他にも運行指示確認や点呼記録表作成可能だ。また、Microsoft Azureを活用したクラウドサービスのため、初期費用を抑えて、手軽に利用できる。

● 顔認証による本人確認:顔照合による本人確認。Pepperのカメラと画像判定AIを用いた顔照合を行う。
● 免許証所持確認:無免許運転を防止するためICカード免許証を活用してカードリーダーで読み取る。有効期限も確認する。
● アルコールチェック:ハンディタイプのアルコール検知器を用いてアルコールチェックを行い、酒気帯び運転NOを徹底する。
● 睡眠時間確認:睡眠不足に起因する事故の防止対策も重要なため、就寝時間と起床時間を入力しドライバーの睡眠時間を確認する。
● 運行指示確認:法定速度の遵守、運行状況に応じた注意喚起、交通ルールやマナー遵守など、乗務員に対して安全運行に関する指示を行う。
● 点呼記録表作成:点呼記録表の作成を行う。作成した記録表はExcel出力や印刷も可能。データの保存期間は1年間となっている。

導入イメージ

システム構築

「まる点呼。」公式ページ: https://marutenko.com/
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ロボスタ編集部

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