ZMP 公道の宅配にカルガモ走行の物流支援ロボット「CarriRo」を提案 屋外仕様の開発を進めていく
新型コロナウイルスの感染拡大を契機に、人々の巣ごもり消費が増加。それに伴いECや通販の需要が急速に進展している。一方、日本の労働力不足は今後もますます深刻化することが想定され、宅配業務の人手確保のための対策が急務となっている状況。
ZMPはEC需要の拡大から今後急速に人手不足が発生する宅配業務の配送に、倉庫や工場を中心に現在導入企業数が200社を超える物流支援ロボット「CarriRo」の自動追従機能の活用を提案する。
現在の法規制上は自動追従走行でも公道での走行はできず、またCarriRoも現状は屋内仕様。ZMPは今後の法規制の緩和に併せて宅配事業者の実際のユースケースに合わせた屋外走行の仕様について開発を進めていく。
「CarriRo」は人が前方を歩いて誘導するカルガモ走行式
物流支援ロボットCarriRoはZMPの自動運転技術を応用して開発された製品。人が前方を歩いて誘導するカルガモ走行式で、一度に数台分の台車を搬送できるため作業負荷の軽減、人手の削減が可能。
常に人が誘導するため、周囲の状況に配慮して安心・安全に搬送できる。また、カゴ台車やスリムカートなどの汎用台車の牽引も最大600キロ程度まで可能なため、荷姿・重量を気にせず搬送が可能。
既存の運用をベースにCarriRoを活用できるため導入のハードルが低く、販売開始から累計約200ユーザーの導入実績を持つ。自律移動による新たな付加価値により物流拠点や工場を始め、ホテルなどのサービス業界と様々な分野に導入が広がっている。
公道での具体的な運用例
最寄りの集配所からマンションや戸建て住居まで運搬
CarriRoの荷台の上に段ボールなどの荷物を載せ、自動追従走行で人が先導して、目的地となるマンションや戸建て住居まで運搬を行う。その際に複数台のCarriRoをカルガモ走行で追従させることにより、搬送回数を半分から3分の1に削減することができる。到着後、通常の手押し台車として利用し、エレベーターなどの利用も可能。
トラックで配送された汎用台車をコンビニエンスストアなど小売店舗まで運搬
トラックにCarriRoを積み、目的地の最寄りの駐車場所に到着後、スリムカートやカゴ台車などの汎用台車をCarriRoに連結、牽引してコンビニエンスストアやスーパーマーケットなどの小売店舗まで運搬を行う。
新型コロナウイルスの感染拡大でECや通販の需要が増加
新型コロナウイルスの感染拡大を契機に、人々の巣ごもり消費が増加。それに伴いECや通販の需要が急速に進展している。一方、日本の労働力不足は今後もますます深刻化することが想定され、宅配業務の人手確保のための対策が急務となっている状況。2020年5月14日に開催された未来投資会議においても、低速・小型の自動配送ロボットの早期実現を目指す議論が行われ、今後実用化に向けた取り組みが大きく加速することが予想される。
そのような中ZMPは「自動走行ロボットを活用した配送に向けた官民協議会」の構成員として、無人宅配ロボット「デリロ」を活用した完全無人での宅配ソリューションを提案しているが、自動追従走行を活用したソリューションについても提案する。
現在の法規制上は自動追従走行についても公道での走行はできず、CarriRoも現状は屋内仕様。ZMPは今後の法規制の緩和に併せて宅配事業者の実際のユースケースに合わせた屋外走行の仕様について開発を進めていくとしている。
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山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。