ロボットや画面越しにスタッフが接客 遠隔接客サービス「RURA」発表 時給350円から接客スタッフを採用可能

「1番大切なことに時間を使える世界の実現」を目指すタイムリープ株式会社は、遠隔接客サービス「RURA」(読み:ルーラ)を、本日6月18日より正式リリースしたことを発表した。このサービスの特徴は接客業務をテレワークにできること。従来の店舗スタッフ(ホールスタッフ)がロボットやバーチャルキャラクター、または本人が画面越しで接客することができる。また、ひとりのスタッフが複数のロボットやデバイスを受け持つことも可能だ。更に、テレワークで応対する店舗スタッフ代行を提供するプランも用意、接客業務そのものを委託できる。

タイムリープは2019年6月に創業したスタートアップ。代表を務めるのは、昨年5月までロボスタで編集長を務めていた望月亮輔氏。
望月氏は「RURAを使うことで、20名で100店舗の接客をおこなうことも可能になります。また、ホテルのフロントなどの受付業務や携帯ショップの一次対応、家電量販店のお客様対応といった、主に対話が重要な接客業務のコストを大幅に削減することができます」と述べている。


ロボットや画面を通じて非接触で接客

タイムリープが開発した遠隔接客サービス「RURA」は創業以来、ステルスで開発・現場運用を進め、複数の店舗での活用を経て完成度を向上させてきたサービス。同社は、「現場で求められる機能を拡充するとともに安定性が高まりシステムが成熟してきたこと、そして昨今の社会背景を元に店舗ビジネスに非対面接客が求められつつあることを考慮し、このタイミングでの正式リリースとなりました」とサービスリリースの背景を述べている。


「システム提供型」と「ワーカー丸ごとプラン」

遠隔接客サービス「RURA」の特長は、1人のスタッフが複数店舗をまたいで接客可能な点にある。


RURAには2つの提供方法が用意されている。1つはRURAのシステムを店舗の既存スタッフに活用してもらう「システム提供型」、もう1つが同社が採用している遠隔接客ワーカー「RURAワーカー」が各店舗の接客を代わりに行なう「ワーカー丸ごとプラン」だ。

ワーカー丸ごとプランの場合には、時給350円〜店舗の接客を代替できる。ワーカーは、日本国内だけでなくアメリカ・カナダ・フランス・オーストラリアなど様々な国から集まってきているといい、「自宅で働きたいという家庭事情を持った方が、過去の接客経験を活かしてご活躍頂いています」と同社。



インターフェースは、店舗の雰囲気やお客の属性に合わせて、「ロボット/バーチャルキャラクター/顔出し」から選択が可能。一部の市販ロボットと連携させることが可能で、対応ロボットは今後拡充していく予定だという。バーチャルキャラクターはRURAのオリジナルキャラクターだけでなく、店舗独自のキャラクターを作ることも可能だ。リアルタイムボイスチェンジの仕組みを使うことで、ワーカーが話した声をロボットの声に変換して喋ることができるため、お子様にも喜ばれる楽しい顧客体験を提供できるという。



コロナ渦にも最適なシステムを目指す

コロナ対策は主に感染拡大予防という観点で語られることが多いが、「RURAはランニングコストを削減できる点でも店舗に貢献できます」と望月氏は述べている。

「先日SNSで回ってきた投稿で、実際に店舗で会議システムを使って遠隔接客をしているという事例を見かけました。コロナ対策になる非常に良い取り組みだと思います。しかし、そういったシステムでは1人が1店舗でしか働くことできません。一方でRURAを使って頂くことで、1人が複数店舗をまたいで働くことが可能になります。だからこそ店舗にコスト削減という面からも貢献ができます」と望月氏。

現在は遠隔決済の仕組みも開発していると言い、「遠隔決済もあとは耐久テストを重ねて本番環境に適用させていくだけ」と語った。決済まで遠隔で行なうことで、導入する店舗にもさらに価値を与えることができるという。

望月氏は、「私たちの仕組みではまだ1名で運営されている店舗のスタッフを0名にすることは難しいです。しかし、3名いるスタッフを2名+遠隔にすることはできます。それだけで1店舗あたりのランニングコストを30万円程度下げることも可能です」と述べており、あくまで現地のスタッフと遠隔スタッフが連携することで最大の価値を出せるとしている。

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ロボスタ編集部

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