New Innovationsが開発するAIカフェロボット「root C」(ルートシー)はアプリから注文すると、ユーザーが到着する時刻に合わせて淹れたてのコーヒーを受け取れるサービス。過去2回の実証実験でオフィスビルのオフィスワーカーを対象とした消費行動のデータ取得やユーザー体験の検証等を実施し、蓄積したユーザーデータを元に提供するコーヒーも改良。現在までにアプリによる購入も可能となった。
今回、本格導入を見据えた開発を加速すべく資金調達を実施。今回調達した資金で、「root C」を通じて自分に合ったコーヒーを好きなタイミングで気軽に手にすることができるサブスクリプションモデルの実装などを行い、更なる顧客体験の向上を目指す。
株式会社New Innovationsは既存株主からの追加調達と新たに事業会社と個人投資家を引受先とする第三者割当増資を実施し、累計2億4,000万円の資金調達が完了したことを発表した。また、三菱地所株式会社の協力のもと2020年3月に行ったAIカフェロボット「root C」(ルートシー)実証実験における検証結果も公開した。
・柑橘系のフルーティーな酸味を楽しめるroot Cのオリジナルプレミアムブレンドコーヒー
コーヒー発祥の地とされるエチオピアにおける最高品種であるイルガチェフェをベースに、豊かなコクを持つ豆をブレンド。豆の個性を引き出すために、それぞれの豆を別々に焙煎した後にブレンドするアフターミックス製法を採用。コーヒーらしさを残しつつも、レモン系のきれいで爽やかな風味が楽しめる。
価格:300円
・チョコレートや完熟フルーツの華やかで甘い香りが楽しめるスペシャルティコーヒー
root Cが自信をもって提供するシングルオリジンコーヒー。エチオピア最高峰のランクG1に適したチェリーを通常の数倍の時間をかけて徹底的に選別した逸品であるアリーチャ ナチュラルを採用。その製法はとても複雑で困難だが、その手間が雑味のない最高の味を演出。飲みやすく、はっきりした味で、芳醇な香りが楽しめる。
価格:300円
新型コロナウイルスの拡大で、「root C」の設置に関する問い合わせが増加
新型コロナウイルス感染症の拡大という事態が続く中、人を介さずにサービスを提供できる非対面ソリューションは更に需要が高まっている。New Innovationsは「root C」(ルートシー)の開発を通じて非対面提供・販売ソリューションに関する幅広い知見及び技術を有している。同社によると現在すでに「root C」の設置に関する問い合わせに加えて、店舗の無人化などOMOソリューションについても複数の企業からの引き合いを頂いているという。
New Innovationsの代表取締役である中尾 渓人氏は次のようにコメントしている。
AIカフェロボット「root C」につきまして、コロナ禍により非対面提供/非対面販売ソリューションの引き合いが強くなっており、確かな手ごたえを感じております。ハードウェアが媒介するビジネスは、企画開発から展開までかなりの時間を要すると思われがちですが、早期に市場投入を行いリーンな開発サイクルを回すことが可能だというのはもはやソフトウェアだけの特権ではない時代が到来しているものと実感しております。
また、この度調達資金は累計2億4,000万円となりました。調達した資金を戦略的に投資することにより、ハード/ソフトを統合した体験を創造している弊社の強みであるOMOソリューションを実社会に実装し、より一層豊かな世界を実現できるよう邁進してまいります。
実証実験第二弾の検証結果
2020年3月、「root C」(ルートシー)はサービスの提供基盤に関して大幅なアップデートを完了。オフィスビルにおけるオフィスワーカーを中心とした消費行動のデータ取得とユーザー体験の検証を目的とし、三菱地所の協力のもと、新東京ビルにて約10日間の実証実験を行った。
実証実験ではハードウェアやソフトウェアのテストに加え、ユーザーからのアンケート調査を実施。そして今回、検証結果の一部が公開された。
約半数のリピータを獲得 利用者の75%がコーヒーの味にポジティブな回答
・10日間の実証実験中、約半数のユーザーが2回以上利用し、リピーターを獲得。
・購入後の飲用場所は、想定飲用シーンである「オフィスのデスクでの飲用」が約70%と高い結果に。
・コーヒーの味に関して「本格的な味だった」「美味しい!職場のコーヒーと比べ物にならない」と利用者の75%がコーヒーの味にポジティブな回答。
・本格的な味だった
・美味しい!職場のコーヒーと比べ物にならない
・コーヒーはとても美味しかったが、決済手段がクレジットカードしかない点が気になる
・今までにないサービスで味も美味しかった。定期的に使えたら面白いなあと思った
・コーヒーはコンビニに比べ美味しいが、サイズが若干小さめに感じた
New Innovationsは三菱地所との実証実験のユーザーからのフィードバックを受け、スマートフォンアプリのUI/UXの一新やよりユーザーにあったコーヒーを提供するためのレコメンデーションエンジンの強化、サブスクリプションモデルの実装を含め、注文からコーヒーの受け取りまでのスマートな体験を目指していく。
投資家からのコメント
・DEEPCORE 投資担当 渡邊 拓氏
・THE SEED 代表 廣澤 太紀氏
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山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。