北洋銀行がエッジAIカメラで「振り込め詐欺」を未然に防ぐ実証実験 骨格推定で電話をかけながらATM操作を検知して通知

ビズライト・テクノロジーはJVCケンウッドと共同開発を進めているエッジAIカメラのプロトタイプを活用し、株式会社北洋銀行の実店舗において振り込め詐欺を未然に防ぐソリューション実証を行うことを発表した。実証は北洋銀行の一部店舗で2020年7月13日から半年間程度を予定。(上の画像は骨格推定による通話検出のイメージ)

令和元年のオレオレ詐欺の被害額は111.6億円、還付金詐欺は30.1億円で1日あたり3,882万円にも上る。こうした社会課題をテクノロジーで解決するための試みとして、実証ではATMの前で電話をかけている姿勢を骨格推定で検出し、銀行内の職員にパトランプで通知。職員が状況に応じて適切な声がけを行うことで、振り込め詐欺を未然に防ぐ。


構内職員への通知は、サブギガ帯を利用

実証において使用するエッジAIカメラはプライバシーに配慮して映像・録音を一切することなく、エッジAIによるディープラーニング処理を行う(歩容に関するデータは取得せず、解析も行わない)。問題が検出された場合の構内職員への通知は、サブギガ帯を利用したワイヤレスで行うため配線工事が不要。銀行の既存ネットワークも利用しないため、従前のセキュリティレベルを脆弱化させることはない。

今後は無人のATMコーナーやコンビニエンスストアのATMでの検出、通知について検証を重ねるとともに、構内職員による声がけ方法など現場における防犯施策について検討を進め、本格導入を急ぐ。

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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