【インタビュー映像】関東初スマートストア「トライアル長沼店」スマートカートとAIカメラ、参画企業の取り組みとコメントを公開

千葉県稲毛区にある「スーパーセンタートライアル長沼店」が関東初のスマートストアとして7月3日(金)にリニューアルオープンした。同店舗はリテールAIの普及を目指すプロジェクト「リアイル」の旗艦店としての機能を持ち、「リアイル」参画企業の各社が同店舗を中心にリテールAIを活用した様々な取り組みを展開している。そこで参画企業の取り組みを紹介するとともにインタビューコメントを紹介する(関連記事「【関東初】未来のスマートストア 話題の「スーパーセンタートライアル」が千葉長沼に誕生!先進のレジカートと688台のAIカメラ導入」)。


どんなことができるスマートストアか

スマートストアとしてリニューアルオープンした「スーパーセンタートライアル長沼店」では、ユーザーはタブレットを搭載したカートで商品をスキャンし、会計を行うことができる。商品をスキャンした際には利用者の好みにあった物品やサービスをオススメしたり、その場で使えるクーポンを表示したり、商品情報に合わせたレシピを提案したりと、画期的で未来的なシステムとなっている。


タブレットを搭載したレジカート

スキャンした商品情報に合わせたレシピを提案してくれる「レシピ機能」

ユーザーはレジ待ち時間を解消でき、小売業はレジスタッフの人手不足を解消できる。

また、トライアル長沼店には商品棚の欠品情報や店内の人の流れをデータ化し分析するAIカメラが導入されており、欠品を起こしにくい「商品棚づくり」や人流の研究等より良い店内環境づくりの為に役立てられている。


商品棚の欠品情報や店内の人の流れをデータ化し分析するAIカメラ


リテールAIプラットフォームプロジェクト【リアイル】

同プロジェクトは日本の小売・流通業界人口減による市場縮小や140兆円規模の市場のうちの約3割のコストが最適化されない「ムダ・ムラ・ムリ」の存在など、さまざまな社会課題に直面している中で、小売・卸・流通・メーカー・冷蔵ショーケースメーカーの各プレイヤーが連携し、AIによって得られたデータをうまく活用していくことで、流通業界の構造改革による社会課題の解決、消費者の購買体験の向上など“流通情報革命”を起こすことを共通の目的として発足。トライアルカンパニー、サントリー、日本アクセス、日本ハム、フクシマガリレイ、ムロオの6社で構成されている。




各社の取り組み・インタビューコメント

リアイルは「トライアル長沼店」の参画企業のインタビュー動画を公開した(この記事の末尾に掲載)。
要旨やポイントは下記の通り。


株式会社トライアルカンパニー

・トライアル長沼店の運営及びリテールAI技術の研究・提供


株式会社Retail AI 代表取締役社長 永田洋幸氏

私達だけでは出来ることと出来ないことがまだまだたくさんあります。一緒に出来るメーカーさん、卸さん、小売さんが増えれば増えるほど、データややらなけれなならないことが見えてくると思うので、一緒に出来る企業様をこれからもっと一生懸命増やしていきたいと思ってます。



サントリー酒類株式会社

酒カテゴリー及び併売カテゴリーにおける売上分析、人流データ等を基にした、スマートショッピングカート・サイネージを活用したスマートかつ楽しい買い物体験とライフスタイルの提供


サントリー酒類株式会社 営業推進本部 兼 広域営業本部 部長 中村直人 氏

その日の献立やご購入いただける物に合わせてお酒を進めていくことが必要です。しかし、スタッフ一人一人が店舗に張り付くことができませんので、そうゆう意味ではスマートレジカートでお客様にスキャンをしてもらいながら、お酒を適切にレコメンド、オススメしていくということができると、これからも食卓で登場頻度が上がり、豊かな食生活に貢献できると考えています。



株式会社日本アクセス

洋日配カテゴリーにおけるクーポンを発行しスマートショッピングカートのタブレットに表示する、非接触をキーワードとした購買体験の提供

株式会社日本アクセス マーケティング部部長 今津 達也 氏

スーパーマーケットは密を避けなければいけないので、マーケティングとしては、たくさんのお客様を同時に呼べない中で、これからお買い上げ点数をいかに上げるか、お買い上げ金額をいかに上げるかという点が求められてきます。そこをタブレットカートでサイネージを活用して売上拡大をお手伝いできないかと思ってます。



日本ハム株式会社

商圏に合わせたライフスタイル提案とお客様の好みにあわせたダイレクトマーケティングを実施


日本ハム株式会社 マーケティング推進部 部長 小村勝 氏

メーカーというのは意外とお客様と接点が非常に少なく、お客様の購買行動等を分析する機会になかなか恵まれておりませんでした。今回このAIを通して購買行動や、我々が担っている商品開発が本当にお客様の求めるものにヒットしているか、バスケット分析などから再確認し、お客様が求める商品を開発していきたいと思ってます。



フクシマガリレイ株式会社

AI冷蔵ショーケースの設置及びリテールAI技術の外販


フクシマガリレイ株式会社 専務取締役 営業本部長 福島豪 氏

私どもは冷蔵ショーケースのメーカーです。ショーケースの庫内にカメラを取り付けて商品の欠品などを検知できるような仕組みを導入しております。このスマートストア化の取り組みが小売業でどんどん広がっていくように、ファシリティー企業としての役割を果たしていこうと思ってます。具体的にはカメラの設置、カートの設置などです。スマートストアに必要なインフラを我々が整え、データを分析できるような環境を整えていくことが使命だと考えております。



■【リアイル】インタビュー動画@トライアル長沼店

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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