WHILL株式会社はパーソナルモビリティ「WHILL Model C」ユーザーの声を反映し、⾛⾏性能やユーザビリティをさらに向上させた近距離モビリティ「WHILL Model C2」(ウィル モデル シーツー)の予約販売を2020年9⽉21⽇(敬⽼の⽇)より開始することを発表した。販売価格は473,000円(税抜)。
乗り⼼地と操作性が向上した「WHILL Model C2」
WHILL Model C2は乗り⼼地向上のために、衝撃を吸収しやすいリアサスペンションを新たに採⽤し、段差や悪路でもさらに滑らかな⾛⾏を可能とした。コントローラーとスイッチは⽚側に集約し、従来よりも軽い⼒で操作することができる。
また、アームの回転中⼼を従来の「WHILL Model C」よりも後⽅にしたことで、乗り降り時のシートへのアクセスを向上。ベッドや椅⼦など、真横から移乗する際によりスムーズに移乗できる。
近距離モビリティ「WHILL Model C2」は敬⽼の⽇である2020年9⽉21⽇より予約販売開始するとともに、同⽉、中国でも発売開始し、順次、他の地域にも展開していく。2020年11⽉からは直販体制も整え、試乗サービスや運転アドバイス付きの購⼊サービスを電話やWEBなどで全国から申し込めるようになる予定。また、盗難や破損の際の本体補償を追加したほか、既存の保険サービス「WHILLSmart Care」の内容も拡充したという。
新型コロナウイルスの影響によりシニア層の外出頻度が減少
新型コロナウイルスの影響によって、シニア層の外出頻度の減少や⼈との関わり合いが減少することにより、シニア層の認知症の進⾏や⽣活不活発病の発症が懸念されている。WHILL社による調査(2020年8月3日~2020年8月6日に実施)ではシニア層の約7割で緊急事態宣⾔後に「社会参加機会」が減少していることが判明。特に、歩きづらさを感じているシニアは、その傾向が顕著に現れた。
⽇頃の移動⼿段も、徒歩や⾃転⾞などには⼤きな変化が⾒られないものの、バスや電⾞の利⽤は⼤きく減少したことから新型コロナの感染拡⼤により、公共交通機関の利⽤を控え、⾏動範囲が縮⼩していることが読み取れる。
通常、福祉⽤具は、介護保険の適⽤を受けた上で、介護系の流通事業者を通じて借りることが⼀般的だが、歩⾏困難を抱える⾼齢者は⽇本だけでも1,000万⼈と⾔われており、介護保険利⽤者の数を⼤きく上回る。
WHILLはさまざまな販路を拡⼤することで、介護保険を利⽤しない人にもWHILL製品を気軽に利⽤してもらい⾼齢者の外出をサポートすることによって、買い物、通院など⾃⽴度の向上、地域、コニュニティなど社会との接点の増加など、健康⾯の維持だけではなく、シニア層のクオリティ・オブ・ライフの向上に貢献したいと考えている。
WHILL 株式会社 代表取締役兼 CEO の杉江 理氏は次のように述べている。
「ウィズコロナ時代、移動には⼤きな変⾰の波が来ています。これまでは、公共交通機関による移動が主だった場所でも、コロナの影響で、⾃転⾞やバイク、キックボードなどのモビリティに置き換わられる場合が増えてきました。これからの⼈の移動は、いわば、⼤動脈的な移動から、⽑細⾎管的な移動にシフトしていきます。そのような中、WHILL は、⾃家⽤⾞や他のマイクロモビリティが使えないシニア層のための「近距離モビリティ」として、多くの⽅々のクオリティ・オブ・ライフの向上に貢献したいと考えています」
調査方法:株式会社ネオマーケティングが運営するアンケートサイト「アイリサーチ」のシステムを利用したWEBアンケート方式で実施
調査対象:アイリサーチ登録モニターのうち、全国の65歳以上の男女および、歩きづらさを感じている親を持つ30代~50代の男女を対象に実施
有効回答数
1.65歳以上男女600名(平均年齢74.2歳)
うち歩きづらさを感じている方300名:男性236名、女性64名、歩きづらさを感じていない方300名:男性247名、女性53名
2.歩きづらさを感じている親を持つ30代~50代男女300名(平均44.9歳、男性149名、女性151名)
調査実施日:2020年8月3日(月)~2020年8月6日(木)
「WHILL Model C2」の主な改善ポイント
1.新たなリアサスペンションで、段差や悪路でもさらに滑らかな⾛⾏が可能。
乗り⼼地向上のために、衝撃を吸収しやすいリアサスペンションを新たに採⽤し、さらに滑らかな⾛⾏が可能となった。段差の乗り降りやでこぼこした道でも、シートや体への衝撃を吸収し、快適に⾛⾏する。
2.コントローラー/スイッチを改善、⽚⼿で操作でき、⼒の弱いシニアでもより操作しやすく
コントローラーとスイッチを⽚側に集約し、操作時に軽い⼒で操作が出来るようになった。⾼齢で⼒の弱いなどでも、従来よりも容易に操作できる。また、コントローラーは左右どちらにも付け替えが可能。
3.⾛⾏距離を16kmから18kmに改善
バッテリーがさらに⻑持ちになり、連続⾛⾏距離はModel Cから2km増え18kmとなった。
4.リュックをかけた状態でもライトが⾒えやすく、夜道でも安⼼して⾛⾏
テールライトをアーム後端に設定したことで、リュックをかけた状態でもライトが⾒やすくなった。夜道でもより安⼼して⾛⾏できる。
5.アームの跳ね上げ性能改善で、乗り込みやすく
アームの回転中⼼を従来の「WHILL Model C」よりも後⽅にしたことで、乗り降り時のシートへのアクセスを向上。ベッドや椅⼦など、真横から移乗する際によりスムーズに移乗することが可能になった。
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「WHILL Model C2」 製品詳細ページ
製品概要
名称 | WHILL Model C2(ウィル モデル シーツー) |
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⾛⾏距離 | 18km |
最⾼速度 | 6km/h |
充電時間 | 5時間 |
段差乗り越え | 5cm |
登坂能⼒ | 10度 |
フロントタイヤ | オムニホイール |
リアタイヤ | ノンパンクタイヤ |
アーム | 跳ね上げ式 |
最⼩回転半径 | 760mm |
最⼤荷重 | 115kg |
サイズ(幅✕⻑さ✕⾼さ) | D554✕W985✕H745〜945mm |
バッテリー | リチウムイオン |
最⼤荷重 | 115kg |
バッテリー | 115kg(25.3V 10.6Ah) |
重さ | 約 52kg |
使⽤環境 | −15℃〜40℃ |
販売価格 | 473,000 円(税抜) |
介護保険レンタル | 約 2,700 円/⽉ |
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山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。