小児患者の動きをリアルに再現できるロボット「ペディアロイド」テムザックが開発 福岡歯科大学が先行導入

株式会社テムザックは小児患者の動きをリアルに再現できる小児患者型ロボット「Pedia_Roid」(ペディアロイド)を開発したことを発表した。

「Pedia_Roid」(ペディアロイド)の身長は110cm、体重は23Kgで、年齢は5〜6歳を想定。「歯科医療を嫌がる全身の動き」「痒痛(とうつう)時を想定した不意な首振り、くしゃみ、せき、嘔吐」「治療時における様々な状態変化(脈、呼吸、顔色)」の動作が可能。口腔内には歯の切削が可能な模型を装着。手背に静脈注射(採血)が可能。その他、心臓マッサージ、ブランチテストが可能。




「Pedia_Roid」は医療トレーニング現場での小児の臨床実習ができる機会が少ないことに着目し、開発された。小児の医療現場における、子どもの治療の危険性については、あまり認知されていない。小児の全身管理は成人と違い、特別な部分があり、一歩間違えれば死亡事故にもつながる。

小児患者特有のジタバタと暴れる動作や、病状の急変をリアルに体感できる小児患者型ロボット「Pedia_Roid」(ペディアロイド)を導入することで、児治療の教育の現場で、よりリアルに実践練習を積むことができる。




学校法人 福岡学園 福岡歯科大学は「Pedia_Roid」を先行導入し、学生・一般開業歯科医向けに危機管理実習を開始している。なお、実際の診療現場における小児シミュレーターを使用した危機管理トレーニングは世界初の試み。



今回発表した「Pedia_Roid」は歯科分野に特化した機能が多い。今後は歯科分野だけでなく、内視鏡検査のシミュレーター等医療分野にも展開を予定。医療・歯科治療分野全体の課題・需要を調査し、成人モデル・小児モデルをアップデートしながら、テムザックは「人型シミュレーター事業」を今後、より拡大していく。




<主な機能>
小児特有の診療拒否や、ジタバタと暴れる動作の再現
瞬き、眼球、舌の動き(生理的現象)
顔色、瞳孔、指先の色の変化
静脈注射(採血)、心臓マッサージが可能














<スペック>

【動画】

関連サイト
株式会社テムザック

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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