メカナムホイールと無限軌道の機構を合体 ヴイストンが「メカナムクローラー(全方位移動無限軌道)を作ってみた」動画を公開
2020年10月23日
By 山田 航也
全方向へ移動が可能なメカナムホイール機構は、シンプルな制御で自由な移動を実現することが可能なため、自律制御台車などに広く用いられている。一方、悪路の走行などには適しておらず、メカナムホイールを使用した台車の弱点となっている。
ヴイストン株式会社は無限軌道の構造にメカナムホイールの機構を組み合わせた「メカナムクローラー」を試作したことを発表した。
様々な路面状況に適応し、メカナムホイール特有の移動も可能
今回試作したメカナムクローラーは、様々な路面状況に適応しやすい無限軌道(クローラー構造)とメカナムホイールとを融合させた車輪構造を持っている。これにより、従来のメカナムホイール搭載台車よりも、より広範囲な路面状況に対応できることが見込まれるほか、無限軌道の車輪でありながら、「真横移動」などのメカナムホイール特有の移動を行うことが可能となった。
■仕様
設計サイズ | W420×D250×H95(mm) |
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バッテリー | 単三形ニッケル水素バッテリー×4 |
制御基板 | V-duino |
搭載モーター | 無限回転サーボモーター×4 |
今回の試作は基礎原理の確認と実証を目的としており、本格的な実用に向けては解決すべき課題が多数存在するという。同社はこのような基礎的な試作、技術開発を今後も継続し、研究開発用台車ロボットや学習用ロボット教材のさらなる改善、また全く新しいセグメントの製品開発など、様々な可能性を見据えながら、具体的な製品化や製品への応用について挑戦を続けていくとしている。
【試作品に関する動画】
3Dプリンターを駆使して全方位移動無限軌道を作ってみた
関連サイト
ヴイストン株式会社
ヴイストン株式会社
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山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。