ソフトバンクロボティクスは各種施設の人通りが多い場所の床面の検査を実施したところ、その約7割から新型コロナウイルスが検出されたことを発表した。
これを受けソフトバンクロボティクスは除菌清掃ロボット「Whiz」(ウィズ)を用いてより多くの施設の安心・安全な利用を促進する「Go Back プロジェクト」を、2020年10月26日から展開する。(上の画像はWhizホームページより引用)
ソフトバンクロボティクスとBMSA(認定特定非営利活動法人バイオメディカルサイエンス研究会)の共同調査。17施設の人通りの多い場所でソフトバンクロボティクスの除菌清掃ロボット「Whiz」を稼働し、同ロボットに搭載されたHEPAフィルターを回収して無菌ふき取り綿棒で検体を採取。BMSAによりNested PCR法で検査を実施したところ、12施設で陽性反応が出た。Nested PCR法は、通常のPCR法と比較して検出感度を高くして測定する方法。
Go Backプロジェクト詳細
Go Backプロジェクトでは「Whiz」の導入から運用構築までを徹底的にサポートする「トライアルパック」を新たに提供開始し、除菌の実証実験データなどを共有する「実証実験ライブラリ」もリニューアル公開する。(「Go Backプロジェクト」には安心して施設を利用できる状態にすることで、利用者に戻ってきて(Go Back)もらいたいという思いが込められている)
「トライアルパック」の提供開始
現在の清掃内容をヒアリングし、ユーザーごとに最適な「Whiz」の運用方法を提案。床面・立面のATP検査(細菌などによる汚染度を測定する検査)やHEPAフィルターのPCR検査を実施して施設の清潔度を可視化することで、「Whiz」の導入で実現できる「清掃品質の向上」「コストの削減」効果を、事業や施設環境に合った形で体験・検証することが可能。
トライアルパック
「実証実験ライブラリ」の拡充
除菌や感染管理に関する最新の実証実験データや関連記事を閲覧できる「実証実験ライブラリ」をリニューアルし、今回の検査結果を含むデータを追加公開していく。「目に見える清潔さ」ではなく「目に見えない清潔度」に重きが置かれる今、ロボットを活用した最先端の清掃の在り方をデータや事例を基に提案する。
実証実験ライブラリ
上記に加え、今後も安心・安全な施設利用に向けた取り組みを拡充していく他、世界中で「Whiz」を提供するソフトバンクロボティクスの科学的清掃のノウハウが学べる「Whiz トレーニングプログラム」も、サポートの一環として引き続き提供する。
人による清掃だけでむらなく清掃することは困難
今回の結果は、多くの施設の床面に新型コロナウイルスが付着していることを意味し、「withコロナ」の時代にはそれを前提に清掃オペレーションを構築する必要性を示している。ソフトバンクロボティクスの実験では、人による清掃だけでむらなく清掃することは困難で、肉眼で見えにくいごみ等を取り残してしまうことが判明している。
「withコロナ」時代にはロボットならではの緻密さで、広い床面も均一に清掃し人の1.5倍のごみが取れ、またウイルスの削減と同時にHEPAフィルターで空中のウイルスもキャッチし拡散を防ぐ「Whiz」を活用することで、新型コロナウイルス対策を強化することができる。
ソフトバンクロボティクスは、今後も新しい時代に求められる施設の清潔さ向上と清掃業界の高度化に取り組んでいくと同時に、清掃員の不足や高齢化など、清掃業界が抱える課題の解決を目指す。
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山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。