利用時間や場所を指定できるオンデマンドバス 横浜若葉台では利用者800人を突破 「子ども送迎」や「買い物代行業務」も
幼稚園などを中心に送迎業務の受託を行うみつばコミュニティが、若葉台まちづくりセンター、ヨコハマSDGsデザインセンター、MONET Technologiesと連携し、導入に向けた実証実験を進めている横浜市旭区の「若葉台オンデマンドバス」。
2020年10月1日から開始した第4回目の実証実験(10月30日まで実施)では、これまでの⼀般利⽤に加え、初の試みとしてオンデマンドバスを用いた「子ども送迎」と「買い物代行業務」を行っている。
10月26日、みつばコミュニティは10月1日の運行開始から3週間で利用者数が800人を突破したことを発表した。
若葉台オンデマンドバスの特徴
時刻表や決まったルートを持たず、利用者が事前に乗りたい場所・時間を予約して利用することができるオンデマンドバス。「若葉台オンデマンドバス」は若葉台団地及び近隣施設を中心としたオンデマンドバスプロジェクト。乗降車ができるバス停は団地の近くや病院の前など、近隣住民の利用頻度の高い地点に100箇所設定されているため、住民は自宅近辺から目的地まで気軽にアクセスが可能。
実証実験ではMONET Technologiesの開発したアプリを用いて、利用者からの予約登録、管理画面からの予約状況の管理、運行ルートの作成までを一括して行っている。利用者は予約が重複しない限り、5分後から1週間後までの好きな日時を選んで予約が可能。オンデマンドバスの車内には専用のタブレットを搭載し、予約状況がリアルタイムで反映され、アプリにて運行ルートと到着時間が自動で作成される。
買い物代行
オンデマンドバスの利用が落ち着く10時~16時の間の時間を利用し、買い物代行サービスを行っている。みつばコミュニティのスタッフが購入リストと代金を利用者から預かり、リストをもとに買い物を代行。購入物とお釣りを自宅まで、オンデマンドバスに乗って届ける。
高齢者や乳幼児を抱え気軽に買い物に出かけられない子育て中の家庭、車を持っていない人など交通弱者の足となり、買い物代行サービスを提供することで、居住者のQOL(Quality of Life)の向上を図る。また、買い物の対象店舗はエリア内のショッピングセンターに限られているため、地域内での購買活動の推進にもつながり、地域の活性化にも貢献できる。
子どもの送迎サービス
買い物代行とあわせて、オンデマンドバスを利用した子どもの送迎サービスを行っている。車両には添乗員が同乗し、子どもを指定の乗降バス停から対象の園まで送迎する。買い物代行と子どもの送迎サービスは電話と紙面での申込みで登録が完了となるため、スマートフォンの操作が得意ではない人も気軽に利用できる。
安全への取り組み
みつばコミュニティではユーザーを安全に送迎するために、徹底した運転士の教育・研修体制を整えている。車両内の運転席と後部座席との間はビニールシートで仕切られており、消毒液も常備。同社は新型コロナウイルス感染症予防対策を徹底しつつ、引き続き利用者の安全を第一に運行を行っていくとしている。なお、第4回目の実証実験は10月30日(金)まで。
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山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。