コロナ禍でさまざまなイベントが延期や中止となっている。ロボットの研究者や開発者、ファンが楽しみにしているロボット競技「ロボカップ」も同様に、延期や再スケジュールとなっていた。
そんな中、ロボカップの日本大会である「ロボカップジャパンオープン2020」も開催が延期されていたものの、できる範囲で前進を始めている。まずはオンラインで実施可能な競技を中心に「RoboCup JapanOpen2020」として開催される。
10月30日(金)〜11月1日(日)の期間、まさに今、進行しているのが「サッカーシミュレーションリーグ・2Dシミュレーション競技」「レスキューシミュレーションリーグ・エージェント競技」「@ホームシミュレーションリーグ」だ。
シミュレーションリーグと名付けられていることでもわかるように、実機ではなくコンピュータの仮想空間の中で行われる競技のため、オンラインでの競技開催や審査が可能ということで実機リーグに先行して行われる。
@ホームシミュレーションリーグとは
例えば、「@ホームシミュレーションリーグ」(RoboCup@Home Simulation)は、日常生活における生活支援ロボットの実現に向けたロボット競技会「RoboCup@Home」をコンピュータ内のシミュレーション環境で行うもの。
RoboCup@Homeでは人間からの自然言語による発話指示やジェスチャの理解、指示されたタスクを実行するための環境認識、行動計画、対話制御の性能などを評価することを目的とし、人間がロボットに対して行うふるまいは再現性をもって検証することが難しく、日常生活支援というドメインでのロボットの性能を統計的・科学的に評価することに問題があった。その人間のふるまいを再現性を確保した状態でシミュレーション化し、統計的な評価をする枠組みがRoboCup@HomeSimulationとなっている。
@ホームシミュレーション決勝は11月1日(日)、YouTube配信
なお今回、@ホームシミュレーションリーグの競技会は決勝が11月1日(日)に行われるが、基本性能を評価するための2つのタスク「Handyman」と「Interactive Cleanup」からなる競技と、それとは独立した「Technical Challenge」というプレゼンテーションベースの競技で構成されている。
「Technical Challenge」では「新規性」「コミュニティーへの貢献度」「有用性」「対話性」などの項目で評価される。ロボスタは審査員として参加している。決勝のプレゼンテーションと質疑応答の様子は YouTubeでライブ配信される予定だ。
日時:2020年10月30日(金)〜11月1日(日)
場所:オンライン
開催予定リーグ(一部):
サッカーシミュレーションリーグ・2D
https://www.youtube.com/channel/UCsSC59MJKMudQI6v3QP3Y2g
レスキューシミュレーションリーグ
https://www.youtube.com/channel/UCtIt4ENK5qzdP59OChgMSDA
@ホームシミュレーションリーグ
(公式ホームページで案内)
@ホーム実機リーグは12月にオンライン開催
「ロボカップアジアパシフィック2020あいち」は、本年10月の開催を予定していたもののコロナ禍で延期、2021年11月25日(木)から29日(月)までとし、大会名称は「ロボカップアジアパシフィック2021あいち」と変更されることが予定されている。
なお@ホーム実機リーグは、下記の日程でオンライン開催することが発表されている。参加申し込み締め切りは2020年11月6日(金)。
日時:2020年12月19日(土)~20日(日)
場所:オンライン開催(詳細は決定し次第発表。参加所属機関での競技実施となる)
開催予定リーグ:
Open Platform League (OPL),Domestic Standard Platform League (DSPL),Education League,Simulation Domestic Standard Platform League (Simulation DSPL)
@ホーム実機リーグ情報サイト:GitHubページ
参加申し込み締め切りは2020年11月6日(金)。
詳細は下記の公式ページで。
「ロボカップジャパンオープン2020 @ホームリーグ」オンライン開催決定&参加募集のお知らせ
http://www.robocup.or.jp/japanopen2020b/news/entry-182.html
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