embotアイデアコンテスト2020実行委員会は「embot(エムボット)アイデアコンテスト2020」の最終選考会を2020年12月6日(日)に開催し、各種受賞者を発表した。
最終選考会には10名の小学生が選出
「embot(エムボット)アイデアコンテスト2020」は2020年、プログラミング教育が必修化される新時代の小学生たちに、アイデアを形にし、プログラミングスキルを活用した「デジタルなモノづくり」に挑戦するための目標や成果発表の場を提供することで、次の学びのステップへつなげてもらいたいという願いをこめたコンテスト。
2019年に第一回を開催し、2回目となる今回は一次選考によって選出された10名の小学生が、12月6日にオンライン開催された最終選考会にて作品を発表した。株式会社タカラトミー、株式会社インフォディオ、そしてembotにゆかりの深い小学校教諭が審査員として参加し、「アイデア力」「工作力」「表現力」の3つの観点から審査し、最終優秀賞をはじめとした各賞を決定し表彰を行った。(以下、受賞者の写真にアイデアコンテスト2020ホームページ記載のコメントを掲載)
最優秀賞は家族の課題を解決した分身ロボット
「ぼくのめざましロボ」は朝起きられないお母くんのために作ったというもので、スマホを操作しないとロボットの音楽が止まらない仕掛けになっている。作品を紹介する動画には家族全員が出演し、なかなか起きられないお母くんを見守る様子もほほえましく、審査員からも好評を博していた。さらに、ロボットが逃げ回る装置に回転サーボを活用している点や、家族のための課題を解決している点なども高く評価された。
弟と4人家族の佐藤くんは「家族が大切な宝物」と話し、「最優秀賞をもらえてすごくうれしい。ぼくだけの力ではなく、お母くんやおじいちゃんたちに『ありがとう』と言いたい」と、嬉しさで涙ぐみながら受賞した喜びを話した。
インフォディオ賞「角度合わせゲームロボット」
「弟には負けられない」という気持ちで頑張ったという、村元兄弟の兄である漣くん。インフォディオ賞に選ばれた「角度合わせゲームロボット」は、村元くんが得意とするピアノを生かし、ロボットの右手の矢印の角度と同じ角度に端末を傾けて、曲を最後まで演奏するというゲームに仕上がっている。
賞を選んだインフォディオの佐々木氏からは、「くり返しと条件分岐をよく考えて使っていて、プログラミング的によくできている。また、ジャイロセンサーを使って、ゲーム性も考えられていたのが良かった」と、評価したポイントが語られた。
タカラトミー賞「embot makes you fun!!! 2 with 人生くん」
昨年のコンテストで優秀賞を受賞し作り込みでは群を抜いていた鳥越くん。ボードゲームで遊ぶコマなど、細かい点まで工夫が凝らされている。動画では得意な英語で作品を紹介しした。大好きな「ガチャ」と占い装置の2作品はそれぞれ単体で遊べるだけでなく、組み合わせたりパーツを追加したりすることで、ボードゲームなど様々なゲームを楽しむことが可能になっている。
タカラトミー賞に選ばれた理由として、「ゲームをカスタマイズして、おうちで無限に遊べるという点。ひとつのゲームだけでなく、パーツを変えて色々遊べるところが決め手となった」と、タカラトミーの土肥氏は評価した。
タカラトミー賞「マジックするロボット」
兄弟でそれぞれ応募してくれた村元くんは二人そろっての入賞となった。「このロボットを作るために、マントを縫いました」と話す村元くんは、大好きなマジックからアイデアを得たという手品ロボットを披露。ロボットが500円玉を隠すだけでなく、頭のシルクハットからは鳩が飛び出すという演出まであり、村元くんらしいアイデアが盛り込まれている点も大きな評価となった。
タカラトミーの土肥氏からは、「本当は1名のみを予定していたタカラトミー賞だったが、村元くんの作品も素晴らしかったため、急遽、会社に相談して2名の枠を作った。玩具として大切な「ワオ!」という驚きの演出ができている」と、賞を選んだ経緯が語られた。
特別に「MasterNu賞」を設置
最終選考会では最優秀賞に惜しくも選ばれなかった作品として、特別に新規で賞を設置。MasterNuとして司会を務めていた額田氏から「ロボットの形を作り変え、それに合わせてプログミングもする、“ものづくり”と“プログラミング”部分をマッチングさせ、みんなが楽しめる作品に仕上がっている。私が『なぜembotを開発したか』という理念に、もっとも合っていた」として、特別に「MasterNu賞」が設けられた。
この賞が贈られたのは愛知県の小学4年生の堀内智生(ほりうちともき)くん。「ハラハラ!恐竜embot!」は大好きな恐竜をembotで表現し、口を開けている間にエサをどれだけ入れられるかを競うゲームになっている。乱数を使って恐竜の顎が閉まるまでの時間や角度をランダムにするなど、プログラミングにも工夫が凝らされている。
その他、ファイナリスト10作品のうち5作品が審査員特別賞として、そのアイデアや工作力、プレゼンと動画での表現力などが評価された(以下、画像はアイデアコンテスト2020より引用)。
ABOUT THE AUTHOR /
山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。