中日本高速道路株式会社(NEXCO中日本)と、同グループ会社である中日本ハイウェイ・パトロール名古屋株式会社は、高速道路上で危険と隣り合わせの業務に従事する交通管理隊員のスピード感・緊張感を要する現場スキルの育成や安全意識の向上などを目的に、VRコンテンツ「バースVIRSE」を開発したことを2020年12月23日に発表した。
同コンテンツは、同社グループ内での社員研修などに活用するほか、車を運転する人に、「逆走車両との遭遇」や「ながら運転の危険性」などの疑似体験を通して危険性の認知や感度を高めてもらうよう、安全運転講習などの機会に活用し、安全意識の向上に貢献していく予定だ。
開発の背景と目的
高速道路の定期巡回を行う交通管理隊員の主な業務は、事故や故障車の発生場所にいち早く駆けつけ、高速で走行する車両の近くで安全を確保しながら交通規制や事故処理などを行うことだ。このような業務を安全かつ円滑に遂行するため、高速道路外のフィールドや机上での交通規制や事故処理を想定した訓練をとおして、交通管理隊員としてのスキルアップに努めている。
しかし、特に経験の浅い隊員は、このような訓練では、実際の現場でしか感じられない危険性、緊張感やスピード感を実感しにくい状況にあったため、この度、危険性やスピード感などを視覚から体感することを目的としたVRコンテンツを開発。同製品には、高速道路の利用者などが、高速道路などで発生しているさまざまな交通トラブルのシチュエーション(逆走、あおり運転やながら運転など)を疑似体験できるコンテンツも搭載している。
同製品の機能
「ViRSE」には、交通管理隊員の業務を想定した訓練のほか、高速道路などで発生する各種交通トラブルに遭遇した場合の疑似体験ができる機能が備わっている。なお、同製品では、実際の高速道路の映像を使用しており、360度の立体的な空間による現場の臨場感を実現してている。
交通管理隊員の訓練機能
○ 車線規制の作業時に進入車両がある場合の避難体験
○ 渋滞時での後続車両からの追突事故の体験
○ 落下物処理の際の通過車両体験
交通トラブルの疑似体験機能
○ あおり運転車両に遭遇した場合
○ 逆走車両に遭遇した場合
○ ながら運転をおこなった場合
○ 高速道路上で車両が故障した場合
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ロボスタ編集部
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