新型コロナウイルスの影響により、店頭やオフィスの受付で来訪者を検温することが普及しつつある。一方で検温に対応するスタッフの確保、スタッフの負担増加、来訪者との接触でヒト・ヒト感染のリスクなど、検温業務に関するさまざまな課題が浮かび上がってもいる。更には、自動検温機を設置しても検温への協力が得られない、発熱者を検知してもすぐに対応できない、警告音が利用者に不安感を与えてしまうなどといった問題もあるという。
これらの課題解決にロボティクスで貢献するため、株式会社ユニキャストは、製品企画および実証実験を実施し、2020年12月24日より、ロボットソリューション「AI検温 for Sota」の提供を順次開始したことを発表した。
価格は月額6,800円+初期費用439,000円(ライセンス費用、Sota本体1台、AI検温デバイス1台)となっている。
ロボットソリューション「AI検温 for Sota」とは
同ソリューションは、コミュニケーションロボットSotaと東日本電信電話株式会社(NTT東日本)が提供するロボット型の通信端末(コミュニケーションロボット)向けクラウド型ロボットプラットフォームサービス「ロボコネクト」上で動作し、検温業務を無人で実施・アシストしするものだ。
自動検温機とSotaが連動し、検温へのご案内と検温・マスクチェック業務を可能にし、検温結果のスタッフ通知(Chatwork, Microsoft Teams, 電話)機能やブラウザでの履歴確認機能も搭載されている。Sotaが検温や異常検知時の対応を案内することにより、無人環境での検温業務のスムーズな実施を実現した。
■【動画】検温ロボ連携(マスク着用)
感染症対策に不慣れなユーザーにも安心の案内機能
Sotaが来訪者様を認識し、自分からフレンドリーに話しかける。検温に誘導し、正しい測り方も案内するので初めての来訪者でも安心だ。
1秒以内に検温、マスク着用をチェック
素早く検温、マスク検知を行い、他の人を待たせない。マスク非着用の人には、マスク着用の呼びかけも行う。また、自動的に検温結果も記録。ブラウザでいつでも確認が可能。
通知機能でいざという時の対応もばっちり
発熱やマスク非着用の人を検知した際にはアラートを発動して待機いただくよう案内でき、スタッフのチャットツールにも通知が届く。接触体温計での二次検温やマスクの提供など、同社の感染症対策と合わせることで、効果的に利用できる。
同社は、今後はLINE連携など追加機能の開発、および対応検温機の拡充に取り組んでいくと同時に、同社の販売パートナー企業と連携して提供を進めていくと述べている。
2020年9月に行われた実証実験について
発売に先立ち、株式会社ランシステムの運営する無人複合カフェ「スペースクリエイト自遊空間NEXT 池袋西口ROSA店」(自遊空間)他において、NTT東日本と共同で「AI検温 for Sota」の実証実験を実施した。
同実証実験では、入り口に「AI検温 for Sota」を設置し、検温業務を行った。無人だった自遊空間ではソリューションを設置することで、非設置時(自動検温機のみの設置)と比較すると検温協力率が約2倍に向上した。また、これまで警備員が検温を実施していた施設では、「AI検温 for Sota」の設置により、警備員と来訪者の接触機会を削減したとともに、検温作業の自動化により1日あたり約1時間の生産性向上効果も得られた。
▼ 実証実験詳細
実施内容 | 1.ユーザーを検知し「Sota」が発話によりサーマルカメラ前に誘導 2.サーマルカメラで検温・マスクの着用確認 3.検温結果(マスク着用有無含む)を「Sota」が発話でユーザーに通知(※高温時はその場での待機等、マスク未着用の場合はマスクの着用を促す) 4.検温結果(マスク着用有無含む)をスタッフのタブレット/スマートフォン等へ通知 |
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実施期間 | 2020年9月中旬~2020年10月中旬 |
場所 | ・自遊空間 NEXT池袋西口ROSA店(東京都豊島区西池袋1-37-12 ロサ会館4F) ・NTT東日本 関東病院(東京都品川区東五反田5-9-22) |
https://sekkyaku-guide.com/thermometer-robot/
クラウド型ロボットプラットフォームサービス「ロボコネクト」:
https://business.ntt-east.co.jp/service/roboconnect/
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