Apple Watchに対応した登山地図アプリ「ヤマレコ」を提供している株式会社ヤマレコは、Apple Watchの文字盤(ウォッチフェイス)で登山の状況を表示できる「コンプリケーション」をリリースしたことを発表した。
「ヤマレコ」のコンプリケーションはApple Watchの文字盤にiPhoneアプリからの情報を表示できる機能。登山中に腕を傾けてApple Watchを見るだけで、現在のペース、標高グラフ、予想通過時刻、予想下山時刻、予定の進行状況を確認することができる(watchOS 7以降を搭載した、Apple Watch Series4以降の機種に対応)。同社によれば、複数のコンプリケーションを組み合わせて文字盤上で登山の状況を表示できる機能は世界初の機能。
「文字盤」はアプリが前面に起動していない時にApple Watchに表示される画面。アプリが前面に立ち上がっているときは「リューズ」(デジタルクラウン)を押すことで文字盤に戻すことができる。ヤマレコがリリースしたコンプリケーションを文字盤に入れれば、アプリが前面で起動していなくても、登山中に知りたい「標高グラフ」「歩くペース」「次のポイントの予想通過時刻」「予想下山時刻」「予定の進行状況(%)」を表示できるようになる。「ヤマレコ」のダウンロードは無料。(一部機能に制限あり。プレミアムプラン1年間4900円)
予定ルートを作ると機能を最大限活用できる
iPhoneとApple Watchは連携してコンプリケーションを表示している。具体的にはiPhoneのGPSを使って位置情報を定期的に取得し、情報を分析した結果をAppleWatchに転送。Apple Watchで分析結果をコンプリケーションに表示する。この連携によりAppleWatchの消費電力を最小限に抑えたまま、登山に必要な情報を提供している。
iPhoneで「予定ルート」を作っておくことで、Apple Watch +ヤマレコの機能を最大限活用できるようになる。
ヤマレコではスマートフォンアプリでもかんたんに予定ルートを作る仕組み「らくルート」を提供しており、○をクリックしていくだけで、ルートを引くことができる。
登山をはじめる前、この「らくルート」で作った予定ルートをAppleWatchに転送し、地図と合わせて保存してくだけで、登山中にスマホを取り出す事なく、電波の届かない山の中で地図を確認したり、予定ルートから外れたら音声と振動で警告を受け取れたり、今回のコンプリケーション機能で状況を確認することができる。
Apple Watchで複数のコンプリケーションを組み合わせる機能は、2020年秋にApple社がリリースしたWatchOS7で新しく追加された機能。しかし、これまでApple Watchに対応している、世界で主要な登山アプリ(Alltrails, Gaia GPS, Outdooractive, Topo Maps+, Komootなど)は、コンプリケーションで登山の状況を表示する機能には未対応だった。今回リリースされた複数のコンプリケーションを組み合わせて文字盤上で登山の状況を表示できる機能は、同社によると世界初の機能。
今回のリリースに伴い、登山専用のApple Watchの文字盤のモデルパターンを作成。Apple WatchとペアリングをしているiPhoneでこちらのページを開き、各文字盤のリンクをタップし、「マイ文字盤に追加」をタップすると文字盤を利用できる。
表示できるコンプリケーション
Apple Watchで利用できるヤマレコのコンプリケーションは以下の6つ。
・標高グラフ
・歩くペース
・予想通過時刻
・予想下山時刻
・予定の進行状況(%)
・アプリアイコン
1.標高グラフ
青が予定ルートの標高グラフ、ピンクが実際に歩いている標高グラフ、青◯で現在地を表示する。予定ルートをあらかじめ登録しておけば、これからどのくらい登るのかを知ることができる。
2.歩くペース
歩くペースは標準的なコースタイムを1.0としたときに、今そのタイムの何倍で歩いているのかを表示する。数字が小さいほど歩くペースは速く、数字が大きいほど歩くペースは遅いことを意味する。自分にあった登山のペースを知ることで、無理をしない登山を計画できるようになる。
3.予想通過時刻
予定ルートを登録して登山を開始すると、現在の歩行ペースをもとに、次の経由地(山頂や分岐など)の予想通過時刻を表示する。大きなサイズのコンプリケーションでは下山予想時刻も合わせて表示する。
4.予想下山時刻
予定ルートを登録して登山を開始すると、現在の歩行ペースをもとに、ゴール地点に到着する予想時刻を表示する。
5.予定の進行状況
予定ルートを登録して登山を開始すると、水平移動距離で予定の何%歩いたかを表示する。
6.アプリアイコン
ヤマレコアプリを起動させるコンプリケーション。
ヤマレコ使い方ガイド
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山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。