株式会社サンゲツは2021年1月5日(火)に物流業務の「自動化・省人化」をコンセプトとした「関西ロジスティクスセンター」を大阪市淀川区に新設したことを発表した。
新しい関西ロジスティクスセンターでは壁装材や床材、ファブリックなどの全商品約12,000点を在庫し、関西エリア(大阪府・京都府・兵庫県・奈良県・和歌山県・滋賀県)のみならず、各ロジスティクスセンター向けの供給用商品の西日本在庫拠点としての役割を果たす。
同センターでは新たに取り入れた無人搬送ロボット「GTP」(Goods To Person)が壁紙の在庫棚を出荷場所まで自動搬送。出荷担当者が在庫棚まで商品を取りに行く必要がなくなり、人が移動するための時間と体力的負担を削減する。また、無人搬送車「AGV」が商品をフォークリフトで搬送する作業を人に代わって行うほか、壁紙の自動梱包機や床材の自動長尺カット機なども導入することで、人による作業を大幅に削減し、自動化・省人化に取り組む。
なお、「GTP」は連携したパートナーとの共同開発によるものだが、同社はパートナー先を公表していない。
サンゲツは全国で一日に平均約6万点の出荷を行うロジスティクス部門における在庫・出荷・配送といったサービス機能の強化を進めてきた。今回「関西ロジスティクスセンター」の新設・統合を行うことで、西日本エリア全体のさらなる物流体制の強化を図り、さらなるサンゲツロジスティクス部門のサービス機能の拡充と高度化を推進する。
これまでの課題と今後の取り組み
従来、関西エリアでは2拠点で対応していたことによるデリバリーロスとオペレーションの非効率性が課題となっていた。
新関西ロジスティクスセンターでは1拠点に機能を集約することによる非効率性の解消に加え、同社初となる無人搬送ロボット「GTP」を導入することで、在庫棚を出荷作業場所まで自動搬送することが可能となったほか、自動で商品を運ぶ無人搬送車「AGV」(Automatic Guided Vehicle)などの新設備を導入し、徹底した自動化・省人化を図る。
今後は、配送コストの上昇や重量物配送の忌避傾向といった物流業界全体を取り巻く課題を踏まえ、中期経営計画「D.C. 2022」(2020-2022)のもと、自社配送体制の拡充と高度化を進めるとともに、RPA(Robotic Process Automation、手順が決まったパソコン作業を自動化するソフトウェア)の導入などDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進することでデータを活用した業務改革にも取り組んでいく。
株式会社サンゲツ
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山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。