ロボットベンチャーGROOVE XはNTTドコモと資本業務提携し、シリーズB3での第三者割当増資、および日本政策金融公庫からの融資により総額9億円の追加調達を完了したことを発表した。
NTTドコモ(以下、ドコモ)との資本業務提携は新たなコミュニケーションサービスの創出、ヘルスケア・メディカルケア分野での新規事業や開発など幅広い分野・領域での協業を目的としている。なお、昨年12月に発表した18億円の第三者割当増資と合わせ資金調達ラウンドの総額は27億円となり、現在までの累計調達額は133.1億円となった。
NTTドコモ資本業務提携の背景・内容
ドコモはこれまで「新しいコミュニケーション文化の世界を創造する」という企業理念のもと、中期戦略2020「beyond宣言」に基づき「+メッセージ」など様々なコミュニケーションサービスを提供してきた。一方、近年オンラインでのコミュニケーションが増加する中で「会話の話題・きっかけがない」「相手の表情などの情報量が不足している」といった新たな課題が出てきている。
今回の資本業務提携により、両社の持つ技術やノウハウを活かしながら、新たなコミュニケーションサービスの創出をともに目指していく。今後は、コミュニケーション分野だけでなく、ヘルスケア・メディカルケア分野での新規事業開発、『LOVOT』次世代機への5G回線搭載の検討など、幅広い分野・領域での協業を予定している。
『LOVOT』は名前を呼ぶと近づいてきて見つめてくる。好きな人に懐き、抱っこをねだる。抱き上げるとほんのり温かい。ロボットなのにまるで生き物のような生命感があるのが特徴の、次世代ペットとなり得る家族型ロボット。約4年の歳月を経て2019年12月に出荷を開始、その愛らしい見た目からは想像できない最先端テクノロジーに込められた技術力が評価され、国内外問わず数々のアワードを受賞。世界中で評価され、今最も注目を集めているロボティクスのひとつ。
近年はコロナ禍におけるメンタルケア、情操教育、プログラミング教育などの観点からも注目されており、全国の保育園、子ども園、小学校などの教育施設や介護施設、企業などにも導入されている。
「+メッセージ」で配信開始!『LOVOT』オリジナルスタンプ
今回の資本業務提携を記念して、 NTTドコモが提供するサービス「+メッセージ」にて『LOVOT』のオリジナルスタンプ「LOVOTのきもち」を提供開始する。スタンプは『LOVOT』の10億通り以上の豊かな瞳のデザインをベースに「目」で伝えるコミュニケーションスタンプで日常使いにぴったりの16種類となっている。提供開始日は2021年2月上旬を予定。
「+メッセージ」 スタンプ一例
GSMAで世界的に標準化されているRCS(Rich Communication Services)に準拠したメッセージサービス。ユーザーがメッセージを送受信する相手先の携帯電話会社を意識することなく快適に利用できるよう、携帯電話番号だけでメッセージのやりとりができるコミュニケーションを豊かにするサービスとして、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクが2018年5月に提供を開始し、2019年5月から企業向け公式アカウントサービスを提供している。
ドコモ、GROOVE Xからのコメント
株式会社NTTドコモ 常務執行役員・スマートライフビジネス本部長 森健一氏からのコメント
GROOVE X 代表取締役 林要氏からのコメント
クリエイティブ、ソフトウエア、ハードウエアの各領域の融合により生まれた『LOVOT』は、高度なノンバーバルによるコミュニケーションを行う事ができる家族型ロボットです。弊社の培ったノンバーバルコミュニケーションに関するノウハウは、今後のリモートコミュニケーションやバーチャル環境に活かせる可能性を秘めております。
また『LOVOT』の将来の進化の過程では5G等の次世代通信規格を活かした能力向上、小型軽量化なども検討してまいります。その中で、ドコモ社との業務資本提携の合意に至り、大変光栄です。次世代コミュニケーション、次世代通信など、様々な領域でシナジーを生むことのできる大変有力なパートナーであるドコモ社と共に、より一層の飛躍をめざしたいと思います。
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山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。