ペットの顔写真から病気を予測するAIが登場 ペット保険のアニコムが動物の顔写真による疾患予測システムで特許取得【世界初】

ペットの代表格である犬は、人間の約6倍のスピードで生きていると言われている。

その分、病気についても早期発見・早期治療が重要だ。しかし彼らは言葉を話せないため、飼い主が体調の変化に気づくのが遅れてしまうことが多々ある。どんな病気になる可能性があるのか・リスクが高いのかといったことを、あらかじめ飼い主が知っておき、病気の兆候に気づきやすくすることが重要である。

この問題を解決すべく、「2020年ペット関連市場マーケティング総覧」調査結果(富士経済発行)において、ペット保険シェアNo.1のアニコム損害保険株式会社を子会社に持つアニコム ホールディングス株式会社は、学習済モデルを用いてペットの顔写真から病気を予測する疾患予測システムとその疾患予測方法として特許を日本で取得(特許第6734457号)したことを2021年2月5日に発表した。
同特許は、【「動物の顔画像」と「その動物の撮影時から所定期間内の疾患罹患の有無」を教師データに利用して学習を行った学習済みモデルを用いて、動物の顔写真から病気を予測する疾患予測システムとその疾患予測方法】として世界初となる。





疾患予測特許により、「健康の自動運転」が一歩前進!

同特許は、AI技術を用いることで、ペットの顔写真のみから一定期間内に眼や耳、皮膚疾患といった病気にかかるか否かの予測ができるというものだ。同システムの実績の一例としては、トイ・プードルの顔写真を用いて1年以内に眼科疾患を発症するか否かの予測を行ったところ、約70%の精度で疾患の有無を正しく回答することができている。

今後の展開について

同社ではこれまでも、ペット保険の請求データを分析した独自の疾患統計を用いるなどして、ペットの品種や年齢・性別などによってかかりやすい病気を公表し、飼い主に対する知識の普及・啓発を行うことで、『予防』に注力してきた。今後、こうした技術を活用することで、品種や年齢といった大枠での情報だけでなく、より細分化された、それぞれの個体に応じた病気のリスクも予測できると考え、同社グループにて同特許を活用し、新サービスの提供など従来以上にOne to Oneの『予防』の実現を目指して行くと述べている。

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ロボスタ編集部

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