大阪商工会議所は、2025年大阪・関西万博を見据え、フィジカル空間とデジタル空間を融合する「コモングラウンド」の検討を進めてきた。更に、その趣旨に賛同する多様な企業によって世界初の共同実験場として、2020年12月に「コモングラウンド・リビングラボ」を中西金属工業敷地内にセミオープンした。このラボは、様々な人の価値観に合ったスマートシティ向けのサービスやアプリケーション開発を後押しし、より豊かな都市生活の実現に貢献することを目指す。
大阪商工会議所は「大阪・関西万博では「バーチャル万博」の併設を予定しており、リアルの会場とデジタル空間にあるバーチャル会場をつなぐには、現実の会場の建物やイベントの様子など、あらゆるものを常時、3Dデータで記述し、バーチャル会場に反映する仕組みが必要になると考えています。これを小さく始める場が「コモングラウンド・リビングラボ」です。
コモンは「共通の」、グラウンドは「基盤」を意味します。自律走行ロボットも、今はエレベーターに乗ることが難しいですが、コモングラウンドであれば、3Dデータを介して、共通の基盤で導くことができると考えています」とコメントしている。
参画企業を募集 説明会を開催
現在9社が参画を表明していて、竹中工務店、日立製作所、中西金属工業、三菱総合研究所、gluonと大阪商工会議所がこのラボを運営している。更に賛同する企業を募集していて、説明会を2/24(水) 15:00~17:00にオンラインで開催する。
説明会では、リアル空間とデジタル空間を融合する「コモングラウンド」の考え方や、ラボの概要、ラボで利用できる機能や実施できる実験内容などについて説明するとともに、動画で施設・設備の様子も紹介する。
2025年大阪・関西万博を見据えた「コモングラウンド・リビングラボ」説明会
https://www.osaka.cci.or.jp/event/seminar/202102/D22210224014.html
コモングラウンドとは
コモングラウンドは、大阪・関西万博が目指すSociety5.0実現に貢献する汎用的な次世代都市のプラットフォーム。建築物や都市の形状をはじめ、空間に存在する様々なものを3Dデータで記述することで、人とロボットが共通認識を持つことを可能にする。
コモングラウンド・リビングラボとは
コモングラウンド・リビングラボは、異業種でコモングラウンドを実装・実証する世界初の実験場。
コモングラウンド・リビングラボは、プラットフォーマー、サービサー、メーカーなど様々な立場の企業が集い、コモングラウンドを実装・実証する世界初の共同実験場。セミオープン時はシェアオフィス(95㎡)と共有実験場(138㎡)で構成し、階段や机などが3Dデータで記述される。
さらに照明・空調などのデータ取得や制御が可能になっており、リアルタイムでかつ双方向にやり取りできる環境を備える。まずは、自律型モビリティとAR/VRが実験領域で、多様な企業がデータやノウハウを共有し、領域を融合させる研究開発を促進。ラボの設備・機能は段階的に拡充し、2021年春にグランドオープン予定。
ラボは、コモングラウンド・リビングラボ運営委員会が会員制で運営。現時点の参画予定企業は現時点で9社、今後も幅広くメンバー企業を募集する。