パナソニックの「NICOBO」(ニコボ)体験レビュー(1) 話題の「弱いロボット」見て触れて会話してきた
パナソニックが開発した同居人のような弱いロボット「NICOBO」(ニコボ)を二子玉川に見に行ってきました。
「NICOBO」はパナソニックとしては初のコミュニケーションロボットになります。2月16日の13時から、クラウドファンディングサイトのMakuakeで限定320台の先行予約販売を開始。およそ6時間半で予定の支援数に達成するという人気ぶり。「欲しかったのに注文できなかった」という読者も多いことでしょう。
その「NICOBO」の実機が二子玉川で見られる、ということで、早速見に行ってきました。場所は蔦屋家電の2階、パナソニックが展開する「リライフスタジオ フタコ」。実機に触って撫で撫でしたり、話しかけたりすることができます。期間は3月31日(予定)まで。
また、ロボスタが取材した際には、大阪の「NICOBO」開発チームとオンラインで繋いで頂き、「NICOBO」の疑問やこれからのプラン等、いろいろと聞く機会をもらいましたので、その内容は後編でお届けする予定です。ちなみに、今回紹介する「NICOBO」はプロトタイプ。お手許に届く製品とはいろいろと異なる場合がありますので、その点は充分にご承知置きくださいね。
二子玉川の蔦屋家電さんにGO!
毎日のくらしにあたらしいアイディアが見つかる空間としてパナソニックが展開している「リライフスタジオ フタコ」には、「NICOBO」の専用コーナーが設けられているんです。
柔らかくてかわいい、気分屋さんの「NICOBO」
早速、近付いて話しかけてみました。話しかけるとこっちを向いてくれて、とても可愛いんです。
NICOBOには鼻の位置にカメラが内蔵されていて、そのカメラで人を認識することができます。また、マイクは3基搭載されています。複数のマイクを搭載している理由は、話しかけられたときに声がした方向を分析して、NICOBOが声のする方向に向くためです。複数のマイクで音が聞こえたわずかな時間差から方向を判断するのです
「NICOBO」のご機嫌は?
接している「NICOBO」が今、機嫌がいいのか、それとも不機嫌なのか、はたまた眠いのか、気になるところですよね。NICOBOの感情は、目、尻尾、全体の仕草に現れるようです。
NICOBOに初めて会った著者の気持ちはアゲアゲでしたが、NICOBOの方は戸惑っていた様子。話しかけてもなかなか返事をしてくれません。
NICOBOにはアクチュエータ(モーター)が3基搭載されています。ひとつは尻尾です。どうやら機嫌が良いときは、尻尾がピンと立っているようです。逆に不機嫌だったり、あまり感心を示していないときは尻尾が横になっています。
あと2つは、声のした方向にNICOBOが向くための左右方向に動作するアクチュエータと、うんうんとうなずいたりする際の縦方向に動作するアクチュエータです。
■動画 「NICOBO」の展示コーナー
「NICOBO」は身体が分厚いニットで覆われているので、手触りはとても柔らかいです。話しかけるだけでなく、撫でたり、抱っこすることで、「NICOBO」は喜ぶようです。
NICOBOには加速度センサー(ジャイロセンサー)が搭載されています。揺れを検知するもので、撫でられたり、抱っこされたり、大きく揺らされていること等を感じることができます。話しかけるだけでなく、いわゆるスキンシップも、NICOBOとの重要なコミュニケーションになりそうですね。
「NICOBO」との会話
「NICOBO」、最初は日本語を話しません。「モコ語」と呼ばれる独特の言語で反応してくれます。撫で撫でしたり、抱き上げたりすると反応してくれたり、なんの反応も示さなかったり。まさに気まぐれ。
「NICOBO」と一緒に生活していくと、少しずつ日本語を覚えて返してくれるようになるようですが、展示されている「NICOBO」はまだ日本語を覚えていないので「モコ語」のみ話します。
■動画 「NICOBO」との会話(まだ日本語は話しません)
なお、展示している「NICOBO」を抱き上げるのは原則禁止なので、スタッフの方が抱き上げる様子を見せてもらったり、スタッフの許可をきちんともらってから抱っこしましょうね。
ちなみに、現時点では「NICOBO」のニットは脱げる仕様になっていませんので、着せ替えコーデを楽しむことはできません。また「洗濯できますか?」「洗濯したい」という声も届いているそうで、パナソニックの開発チーム内でその点は検討しているようです。
その開発チームの皆さんに「NICOBO」について詳細情報を聞きましたので、次回、お伝えしていきます。お楽しみに。
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神崎 洋治神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。