AmazonがAI活用の「ディスタンス・アシスタント」を日本の物流拠点に配備 オープンソース化で他社利用も促進

新型コロナウィルス感染症が拡大する中、たくさんのスタッフが働く現場では、感染症予防対策としてソーシャルディスタンスを確保することが重要となる。

Amazonは、リアルタイムで人と人との距離が確保できているかを表示し、現場で働くスタッフが2メートル以上のソーシャルディスタンスを確保できているか、自ら確認することが可能な「ディスタンス・アシスタント」の技術を、日本の物流拠点、フルフィルメントセンター(FC)と配送拠点、デリバリーステーション(DS)に導入した。
人工知能を搭載したこの革新的な技術は、既に米国、インド、ヨーロッパのAmazonの施設で展開しており、Amazonで働くスタッフの就業中の健康と安全を確保するためのさらなる施策になるといえる。

なお、同技術は一般公開されており、規模の大小にかかわらず、個人や企業は無料でソフトウェアをダウンロードし「ディスタンス・アシスタント」の作成が可能となっている。



「ディスタンス・アシスタント」について

同技術は、人工知能や拡張現実、機械学習を活用し、カメラに映る個人の動きを追跡して、周囲の人との物理的な距離を測定するものだ。このスタンドアローン型ユニットは、機械学習モデルを使用して、周囲の環境と人を区別するため、深度センサーと組み合わせることで、アルゴリズムが人と人との正確な距離を測定し、モニター上にアラートを表示する。
同社は、「ディスタンス・アシスタント」をFCとDSの人が集まりやすいエリアに設置。カメラの前を人が通ると、モニターにはライブ映像が表示され、他の人が2メートル以内にいるかどうかをモニターの画面に表示されるインジケーター(円)で通知。周囲の人と適切な距離を保つよう、働くスタッフに注意を促すように設計されており、相手から2メートル以上離れている場合は緑の円、2メートル以内の場合は黄色の円、さらに距離が近い場合は赤の円で表示される。

■【動画】Amazon introduces “Distance Assistant”



同社FC事業部 統括本部長の島谷恒平氏は、下記のように述べている。

アマゾンジャパン合同会社 FC事業部 統括本部長 島谷恒平氏

当社は常にスタッフの安全を最優先事項とし、たくさんの安全対策を取り入れてきました。このグローバルなイノベーションを日本で導入できることを嬉しく思います。ソーシャルディスタンスを保つことは行動習慣であり、『ディスタンス・アシスタント』はソーシャルディスタンスの確保の改善、また安全慣行を強化してくれるでしょう。Amazonで働くスタッフがよりたくさんのお客様に笑顔をお届けするため、今後もスタッフの健康を守る取り組みに尽力してまいります。


「ディスタンス・アシスタント」ソフトウェアのダウンロードURL:
https://github.com/amzn/distance-assistant
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