日本郵便が複数台の自動配送ロボット実証実験 アスラテックの「RICE」がマンション内でエレベーターと連携して自動運転

アスラテックは日本郵便が実施する物流分野での配送ロボットの活用に向けた配送試行に、自律走行型配送ロボット「RICE」(ライス)を提供することを発表した。
この配送試行はセキュリティーマンションなどの屋内でのラストワンマイル配送におけるロボットの可能性を検証するために日本郵便が実施するもので、検証に用いる配送ロボットとして「RICE」が採用された。


5台の「RICE」がセキュリティーマンション内を自律移動

配送試行ではマンション居住者宛ての荷物等を配達員がマンションの入り口まで配送し、マンションの入り口から受取人の住戸の玄関までの配送を「RICE」が行う。配送の際に「RICE」はマンション内を自律で走行し、障害物や人などに接触しないように回避しながら移動を行うことができる。

「RICE」が配送先となる住戸の玄関に到着すると、受取人のLINEに到着の連絡と、「RICE」から荷物等を取り出すためのパスワードが通知される仕組みで、荷物等の受け渡しを安全に行うことができる。受取人が不在のときは、「RICE」は荷物等を保持したまま一度マンション内の待機場所へ戻り、受取人から依頼があったタイミングで、再配達を行うことが可能。

この配送試行における「RICE」の運行はエレベーターと連携したフロア間の移動にも対応している。エレベーターを使った「RICE」のフロア間の移動については、居住者と一緒にエレベーターに乗り込んだり、エレベーター内の人数が多いときは先に居住者に移動してもらい、再度エレベーターを呼び出したりするなど、柔軟な運用が可能。



アスラテックはこの配送試行に5台の「RICE」を提供するとともに、配送試行向けロボットアプリケーションの開発などのサポートを行う。複数台の「RICE」を用いることで、複数の宛先の荷物を同時に取り扱えるようになり、さまざまな利用シーンを想定した、本格導入時に近い形での検証を行うことが可能。例えば、ある機体が再配達のために荷物を保持して待機している間でも、他の機体によって、マンションに新たに届いた荷物等を配送するといったことができる。

期間 2021年2月末~3月下旬(予定)
場所 千葉県内に所在するセキュリティーマンション
試行概要 日本で初めて、複数台の配送ロボットによるセキュリティーマンション内での配送試行を行うとともに、複数台の配送ロボットの運行管理に必要となるシステムの実証を行うことで、ラストワンマイル配送における配送ロボットの可能性を検証し、省人化配送の実現を推進
実施主体 日本郵便株式会社

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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