GROUND株式会社と大王製紙グループのダイオーエンジニアリング株式会社は、RFIDを搭載した自律型協働ロボット『PEER SpeeMa+』(ピア スピーマプラス)を共同開発し、2021年3月1日(月)より提供開始することを発表した。『PEER SpeeMa+』は、シップヘルスケアグループの小西医療器株式会社への導入が決まっており、2021年3月末より同社の物流センターで本格稼働する予定。
PEER SpeeMa+開発・提供の背景
日本は少子高齢化の加速に伴い、2010年から2060年までの50年間における生産年齢人口の半減(出典:国立社会保障・人口問題研究所「人口統計資料集」)が予想されており、物流現場では慢性的な人手不足が大きな課題となっている。また、消費者ニーズの高度化や多様化、配送短期化、人件費や運送費の高騰など、物流・Eコマース(以下、EC)を取り巻く環境は厳しさを増している。さらには、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う緊急事態宣言や外出自粛要請により、人々の健康や安全を支える社会インフラとして物流・ECへの需要が拡大し、その重要性が改めて注目されている。
こういった背景を踏まえ、GROUNDとダイオーエンジニアリングは、互いの強みとノウハウを共有し、安全で持続可能な物流システムの構築へ寄与し、加速する物流DXの一助となるべく、RFID搭載の自律型協働ロボット『PEER SpeeMa+』(ピア スピーマプラス)を開発・提供する。今後、両社は共に日用雑貨、アパレルを扱う物流・EC事業者への『PEER SpeeMa+』導入を目指し、新しい価値創出に向けて事業を展開していく。
Radio Frequency Identificationの略。高度情報サービスのツールとして期待される自動認識技術の1つで、ICタグとも呼ばれる。ID情報を埋め込んだRFタグと呼ばれる媒体に記憶された人やモノの個別情報を、無線通信によって読み書きできる自動認識システム。
『PEER SpeeMa+』の特長と導入メリット
1.RFIDにより、作業者のピッキング効率の向上、人為的ミスの低減、トレーニング時間の削減が可能。
2.RFIDおよびゾーンピッキングの推奨により、ソーシャルディスタンスの確保に寄与し、作業者に安全な環境下での業務推進を提供する。
3.先端のSLAM技術がカメラおよびLiDARからの情報を融合させることにより、リアルタイムにロボット自身が位置情報を取得し、人と協働しながら作業支援を行うことが可能。さらに、経路情報を設定することなく自律走行できるため、経路上の障害物を回避した最適な経路を選定する。
4.物流施設内の作業オペレーションやレイアウトの大幅な変更をすることなく、スピーディーな導入が可能。
5.ニーズや波動に合わせて、フレキシブルにPEERの台数を増減できる。
各社のコメント
GROUND 代表取締役 CEO 宮田 啓友 氏
ダイオーエンジニアリング エンジニアリング本部 ICTソリューション部 井川 太郎 氏
今回、GROUND社と共に『PEER SpeeMa+』を共同開発し、小西医療器様へ先進的なソリューションを提供できることを光栄に思います。今後、GROUND社と互いの強みとノウハウを共有し、『PEER SpeeMa+』を提供してまいります。
小西医療器 取締役 島田 正司 氏
弊社は、その設立以来、医療機関様の経営課題に寄り添い、医療従事者の皆さまを支援する総合医療機器商社として事業展開してきました。労働人口不足やWithコロナといった厳しい環境下で成長し続けるには、従来の自社努力に加え、企業間の垣根を超え、同じ志を持った企業が共に変革し続けることこそが何よりも大切だと考えます。
今回、その一環として『PEER SpeeMa+』導入による先進的なロジスティクスソリューションを構築し、医療現場様へさらなる「付加価値」を提供できることを嬉しく思っています。
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山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。